射出成形金型:詳細設計
キャビティの磨き
プラスチック射出成形金型のキャビティ表面は、ミーリング加工や放電加工、ワイヤーカット加工によって機械加工が行われた後で、主として手仕上げによる磨き加工、あるいは機械による磨き加工が施され、表面は滑らかに磨き上げられます。 磨きの状態が適切で...
モールドデポジット
モールドデポジットとは、プラスチック射出成形金型の入れ子の隙間やキャビティの隅に付着する堆積物のことです。 デポジットが堆積しますと、成形品にショートショットが発生したり成形品の形状が正確に転写されなくなる不具合が発生します。 デポジットが...
金型のかじり
プラスチック射出成形金型を成形加工で使用しておりますと、スライドコアやエジェクタピン、エジェクタスリーブとセンターピンなどが「かじり」を生ずることがあります。 「かじり」は、摺動面の異常磨耗のことで、異常磨耗には発生原因によって、以下のよう...
超精級ストレートエジェクタピン
超精密金型を設計し、金型を立ち上げねばならない場合、キャビティ・コアの設計や機械加工には、細心の注意を払わねばなりません。 しかし、うっかりしてしまうのが、エジェクタピンの取り付け孔の加工精度と、エジェクタピン自身の寸法精度です。 エジェク...
タグ:エジェクタピン・スリーブ
潤滑剤-スライドコア専用かじり止めグリスタイプ
スライドコアがかじりを起こして、金型を破損してしまった経験はありませんか? スライドコアは、毎ショットごとに作動を繰り返し、スライドコアとスライドプレートやガイドレールの側面に接触を繰り返します。その間に、クリアランス部にはガスや脂(やに)...
ピンポイントゲートブシュ -小径タイプ-
「ピンポイントゲートブシュ-小径タイプ-」は、精密小型のピンポイントゲート構造金型向けに開発された新商品です。 超小型サイズの歯車や時計部品、電子部品、精密機械部品などでは、ゲートブッシュの外径寸法がφ2mm以下でないと金型に配置できない事...
エジェクタプレート戻り確認スイッチ
「エジェクタプレート戻り確認スイッチ」は、エジェクタプレートが元の位置に完全に復帰していることを確認するための装置です。 最近の射出成形機は、全電動式が主流になり、ハイサイクルで成形が可能になりました。その反面、金型が異常なく作動をしてくれ...
エジェクタプレート早戻し装置
「エジェクタプレート早戻し装置」は、エジェクタプレートを、金型のパーティング面が閉じるよりも前に、元の位置へ復帰させるための装置です。 金型の構造によっては、スライドコアの移動ストロークの途中にエジェクタピンを配置しなければならない場合があ...
ミニスライドコアユニット
「ミニスライドコアユニット」は、成形品の外側アンダーカット部分を処理するためのスライドコア機構をコンパクトなユニットとした商品です。 従来のスライドコア機構は、 スライドコア ロッキングブロック アンギュラピン ガイドレール、センターレール...
タグ:アンダーカット
スライドコア用センターレール
スライドコア用のセンターレールは、比較的幅の広いスライドコアの往復運動の精密位置決めに用いられる部品です。 スライドコアは、射出成形時に金型が開閉する度に、往復運動をして、成形品のアンダーカット部分の金型からの取り出しを可能とする金型部品で...
断熱板の重要性
断熱板は、射出成形金型の温度を安定化させたり、保温のための省エネルギーを実現するために重要な部品です。エンプラやスーパーエンプラの射出成形では必須の部品として利用されております。 ミスミでは、断熱板を商品ラインナップとして取り扱っております...
しぼ加工と鋼材
成形品の表面に人工的な凹凸模様やざらざらを設けるために「しぼ加工」は用いられます。 「しぼ加工」は、「梨地処理(なしぢ)」とか「エッチング処理」、「ブラスト処理」と同様にキャビティの表面に凹凸を彫り込みます。 しぼ加工や梨地処理、エッチング...
金型のメンテナンスのポイント
プラスチック射出成形金型は、量産の成形加工で使用されますと、摩耗や錆び等の原因によって金型の機能が低下してゆきます。これらの機能低下を修復するためには、メンテナンス(保守管理)が必要です。 プラスチック射出成形金型のメンテナンスの重要ポイン...
タグ:ばね・スプリングエジェクタピン・スリーブ金型ガイド部品スプルー・ゲートキャビティ・コア金型冷却・断熱化学製品設備保全
キャビティ表面温度の予測(計算例)
問題 ABS樹脂(ナチュラル材)を使用する射出成形金型において、樹脂温度が240℃、冷却水の温度調節器設定温度が60℃であった場合、キャビティ表面温度は何度になっていると推測されるか? ただし、キャビティ材質はS50Cとし、金型の冷却回路は...
キャビティ表面温度の予測
プラスチック射出成形金型のキャビティ表面温度は、成形品の寸法や外観を左右する重要なファクターです。 金型には通常、冷却回路が設けられており、冷媒(水や油)が供給されて、成形品を冷却します。 キャビティ表面温度は、冷媒の供給温度をコントロール...
サイドゲートのゲートシール時間の計算事例
問題 【図1】に示すサイドゲートのゲートシール時間は何秒ぐらいと予測されるか? ただし、成形材料はABS樹脂(ナチュラル)、溶融樹脂温度230℃、成形品取り出し温度90℃、キャビティ表面温度50℃とする。 解答例 サイドゲートのゲートシール...
タグ:スプルー・ゲート
ピンポイントゲートのゲートシール時間の計算事例
問題 【図1】に示すピンポイントゲートのゲートシール時間は何秒ぐらいと予測されるか? ただし、成形材料はABS樹脂(ナチュラル)、溶融樹脂温度230℃、成形品取り出し温度90℃、キャビティ表面温度50℃とする。 解答例 ピンポイントゲートの...
タグ:スプルー・ゲート
冷却時間の計算例(その2)
問題 成形材料がABS樹脂(ナチュラル材)である肉厚1.5mmの射出成形品を冷却するための必要冷却時間はどのくらいになるか? ただし、キャビティ表面温度50℃、溶融樹脂温度230℃、成形品の離型温度90℃とする。 解答例 s:成形品の肉厚 ...
タグ:冷却時間
冷却時間の計算例(その1)
問題 成形材料がABS樹脂(ナチュラル材)である肉厚1.5mmの射出成形品を冷却するための必要冷却時間はどのくらいになるか? ただし、キャビティ表面温度50℃、溶融樹脂温度230℃、成形品の離型温度90℃とする。 解答例 s:成形品の肉厚1...
タグ:冷却時間
成形品の中心部までの冷却時間
前回は、成形品の肉厚の平均温度が、ある一定の温度に冷却されるまでの冷却時間の予測を行う実験式を紹介しましたが、今回は、成形品の中心部の温度が、ある一定温度に冷却されるまでの冷却時間の予測を行う実験式について説明します。 成形品を金型から取り...
電鋳製・ピンポイントゲートブッシュ
今回は、電鋳製ピンポイントゲートブッシュを紹介します。 ピンポイントゲート用のゲートブッシュは、ゲート先端部の磨耗が発生した際に、部品交換をすることだけで容易にメンテナンスができる標準部品です。 ところで、射出成形加工におけるサイクルタイム...
タグ:スプルー・ゲート
超硬ピンポイントゲートブッシュ
ガラス繊維入りのエンジニアリングプラスチックを使用するピンポイントゲート構造射出成形金型では、ピンポイントゲート部が摩耗によってゲート穴が変形したり、拡大したりする不具合が量産成形時にしばしば発生します。 ゲート穴が摩耗してしまいますと、以...
金型部品の経時変化
炭素鋼や合金工具鋼を使って熱処理をした金型部品が、金型を実際に射出成形でしばらく使用した後で、そりが生じていたり、変形したり、寸法が微妙にプラスしている現象に遭遇することがあります。 このように、時間が経過した後で寸法に狂いが出る現象の事を...
ストリッパープレート突き出し構造
ストリッパー突き出し構造は、成形品にエジェクターピンの跡が残ってはいけない場合などに採用される突き出し構造です。 【図1】に示すようなアクリルやポリカーボネート等の、透明な光学用途部品などに採用されています。 【図2】には、ストリッパー突き...
キャビティ表面温度が高いプラスチック用の金型設計のヒント
構造・用途・使用事例 電気ヒーター エンジニアリング・プラスチック(エンプラ)やスーパー・エンプラの中には、キャビティの表面温度が100℃を超える種類の樹脂が増えてきています。 キャビティの表面温度が90℃ぐらいを超えてしまいますと、水(お...
電動式射出成形機用の金型設計
350t以下の型締力の射出成形機では、全電動式射出成形機が急速に普及しています。全電動式射出成形機の持つ優れた特徴を最大限に引き出すためには、下記のポイントに留意した金型設計が重要になります。 (1)精密な位置決め 全電動式射出成形機では、...
アンダーカットの処理構造(浮上コア構造)
アンダーカット量の比較的小さな成形品の処理構造の一つとして「浮上コア構造」があります。 浮上コア構造は、スライドコア構造や傾斜ピン突き出し構造と比較しますと、構造がシンプルであり、金型の製作コストが低減され、さらに作動時のトラブル発生リスク...
タグ:アンダーカット
金型の摩耗
プラスチック射出成形金型の部品は、部品どうしの接触や摩擦、さらにはプラスチック材料に含まれているガラス繊維等によって摩耗します。 摩耗の状態が、許容される範囲を超えてしまった場合には、金型がきちんと作動しなかったり、金型が破損したり、成形品...
タグ:摩耗
金型の平均故障間隔(MTBF)
プラスチック射出成形金型は、量産の成形加工を行っておりますと、ある確率で初期故障や偶発故障に遭遇する可能性があります。 前回の講座では、故障期について解説しましたが、今回は、平均故障間隔(MTBF)について説明します。 MTBFとは、「Me...
金型の故障期
金型を含む機械、生産設備は、「故障」によってその機能を停止若しくは阻害される場合があります。 故障は、その発生するタイミングによって、3つの発生時期に分類されることが統計学的に知られています。 故障期には、以下の3つがあります。 I II ...
金型の劣化
金型は、量産のプラスチック射出成形に使用されるようになりますと、金型が完成した時の機能が徐々に低下してゆきます。機能の低下とは、具体的には摩耗によるバリ発生や部品の破損などのことです。 金型を含む機械設備の機能の低下のことを「劣化」と呼んで...
金型設計におけるフールプルーフ(fool proof)
フールプルーフ(fool proof)とは、直訳すれば、多少言葉は上品でありませんが、「ばか防止」といったニュアンスとなります。 具体的には、人間がうっかりミスやポカミスによって誤って組み立てたり、分解したりしないような機構や形状のことを指...
金型や射出成形機におけるフェールセーフ(fail safe)1
フェールセーフ(fail safe)とは、システム又はこれを構成する要素が故障しても、これに起因して労働災害が発生することのないように、あらかじめ定められた安全側の状態に固定し、故障の影響を限定することにより、作業者の安全を確保するしくみの...
タグ:労働安全衛生
2個取りキャビティの配置
2個取りの場合、キャビティを配置する場合、スプルーに対して天地方向に配置するか、左右方向に配置するか迷う場合があります。 天地方向に配置した場合(【図1】)には、スプルーに糸引きが発生してしまった場合に、【図2】に示しますように、キャビティ...
タグ:キャビティ・コア
左右不均等なキャビティの位置ずれ防止
スプルーに対してキャビティの配置が左右不均等な場合(【図1】の例)、キャビティの形状によっては、溶融樹脂の充填の際にキャビティブロックとコアブロックの相対位置が位置ずれを起こし、成形品の寸法が変化したり、バリが発生することがあります。 この...
サイドストレートブロックセット
射出成形金型の可動側と固定側の位置ずれを防止するためには、ガイドポスト-ガイドブッシュを使用したり、「位置決めブロックセット」、「テーパブロックセット」を使用したりしています。 型板の「キャビティ取り付け用ポケット彫り込み位置」と「ガイドピ...
タグ:金型ガイド部品
サポートピラーの効果的な配置方法
サポートピラーは、可動側型板の底面の射出圧力による、瞬間的なたわみを防止するために取り付けられる支柱のことです。 可動側型板のたわみを低減するためには、以前に解説しましたように、適切な型板底面の厚さを確保することが基本となりますが、サポート...
金型の剛性を強くするためには?
プラスチック射出成形金型には、溶融樹脂の充填の際に高い内部圧力を受け、また型締めの際にも高い圧縮応力を受けます。さらに、大きな金型になると自重により曲げ応力を受けたりもします。 外部や自重による応力に対して、変形や破壊が発生しないようにする...
金型部品の熱膨張(計算例)
前回解説した金型部品の熱膨張について、ケーススタディを行ってみましょう。 問題 20℃の機械加工室において製作されたコアピンの全長が30.52mmであった。このコアピンを150℃に昇温させた場合、熱膨張によりどのぐらい伸びるか? ただし、コ...
金型部品の熱膨張
プラスチック射出成形金型用部品の熱膨張について、基本知識を解説します。 プラスチック射出成形金型は、適正なキャビティ表面温度に保持するために、30~150℃の温度に保温されます。 他方、スプルー、ランナー、キャビティには溶融樹脂が流入し、1...