切削加工:新着記事
- [2024/7/09公開] Question 自動盤の工具交換作業を効率化する方法はありませんか? 機内の狭い自動盤での工具交換は煩雑で手間の多く時間がかかっています。 Answer 近年普及が進んでいる自動盤用ヘッド交換式工具を使用することで、自動盤での工具交換作業を効率化できます。またヘッド交換式工具を上手く活用することで、機外での工具段取りも可能になります。 自動盤加工における機械稼働率の重要性 加工現場において、生産性の最大化とコスト効率の向上は永遠の課題です。 この目標を達成する1つの鍵は、機械稼働率の最大化にあります。小物の量産加工を行う自動盤においては、機械稼働率の向上はより重要な要素になります。タグ:
- [2024/7/09公開] Question マシンダウンタイムを削減する方法は何ですか? 小物部品を量産する機会が多く、自動盤の機械稼働率を向上させたいです。 Answer 近年普及が進んでいる自動盤用ヘッド交換式工具を使用することで、自動盤での工具交換作業を効率化し、マシンダウンタイムの削減が可能です。 マシンダウンタイムの試算 現在かかっているマシンダウンタイムを把握したい場合は、以下のような計算式で算出することが可能です。 計算式①: ホルダ5本 × 1日2回 × インサート交換時間 92秒 × 年稼働日数 300日 × 機械台数10台 ÷ 3600 秒/時 ≒ 760時間 ホルダ5本のインサート交換を1日2回行う場合、年間のインサート交換時間は約760時間にもなります。タグ:
- [2024/6/12公開] Question エンドミルとは何ですか エンドミルとは何ですか。ドリルやリーマとの違いは何ですか。 Answer エンドミルとは、マシニングセンタやフライス盤などの工作機械に取り付け、回転させて金属や硬質樹脂などをさまざまな形状に加工する切削工具です。 エンドミルは外周と端面に切れ刃がありさまざまな方向に加工を進めることができるので、平面・側面・曲面・傾斜面など多様な形状の加工が可能です。エンドミルの名前の由縁は、工具の端面(エンド)でも細断加工(ミル)ができるということからきています。 エンドミルに類似した切削工具にドリルがありますが、ドリルは先端にしか刃が無いため穴加工しかできません。またリーマは外周だけにしか刃が無いため、穴を仕上げる加工しかできません。 エンドミルの基本構造・分類・選定方法・使い方を以下に記載していますのでご参照ください。 (1)基本構造 エンドミルは底刃、外周刃、シャンク(柄)からなります。刃とシャンクのつなぎ部分で刃径より細い部位をネックと呼びます。タグ:
- [2024/6/12公開] Question 不等リード 不等分割のメリットを教えて エンドミルで、不等リードや不等分割というのがありますが、どのようなエンドミルでメリットはなんですか? Answer 不等リード・不等分割とは、刃のリード角(ねじれ角)と刃の分割配置を不等にして、防振効果を高めたエンドミルです。刃を不等リード・不等分割にすることで、加工時の振動の位相をずらし再生効果で大きくなろうとする振動を抑え、ビビリ振動を抑制させる効果があります。幅広い加工条件、被削材でビビリ振動を抑えられるので、不等リード・不等分割は効率的に面粗度の良い加工ができるといえます。 【不等リード】 同一エンドミルの各切れ刃のねじれ角度を変化させることにより、振動の位相をずらしビビリ振動の抑制が期待できます。
- [2024/6/12公開] Question ホーニング処理とはどのようなことでしょうか? 再研磨サービス連絡用紙の超硬ドリル欄にホーニング処理とありますが、どのような処理のことでしょうか? Answer ホーニング処理とは、刃先に微小な面取りまたはRを施す研磨処理のことです 刃先に微小な面取りまたはRを施すことで、バリなどを除去し刃先の表面性状を改善させます。それによりコーティングが均一に密着し、剥離が起きにくくなります。 また、刃先の剛性が上がるので耐久性も上がります。特に高硬度鋼などを加工する超硬ドリルに施すと、欠けが抑えられ工具寿命の延命化が期待できます。
- [2024/6/12公開] Question 加工の幅が広がるようなボールエンドミルを教えて 汎用的なボールエンドミルだと加工が困難だったり効率的でなかったりする場合があります。特定の加工用など、加工の幅が広がるようなボールエンドミルがあれば教えて Answer 汎用的なボールやロングネック以外に、知っていると加工の幅が広がるようなボールエンドミルを紹介します 例えば穴出口のバリ取りや首下部が干渉するオーバーハング形状などは、汎用のボールエンドミルでは加工困難です。その場合、球形ボールではアプローチできることがあります。このように知っていると加工の幅が広がるボールエンドミルを、以下に記載しますのでご参照ください。 (1) 球形ボール 特長:広い刃角度幅のロングネックボールエンドミルです 用途:深くアプローチが困難な曲面加工タグ:
- [2024/6/12公開] Question 加工の幅が広がるようなエンドミルを教えて 汎用的なスクエアエンドミルだと加工が困難だったり効率的でなかったりする場合があります。特定の加工用など、加工の幅が広がるようなエンドミルがあれば教えて Answer 汎用的なスクエアやロングネック以外に、知っていると加工の幅が広がるようなスクエアとラジアスエンドミルを紹介します 例えば標準的なスクエアエンドミルの刃長は刃径の3倍程度ですが、エクストラロングは刃径の5倍の刃長のため深い立壁加工も可能です。このように知っていると加工の幅が広がるようなスクエアとラジアスエンドミルを、以下に記載しますのでご参照ください。 (1) エクストラロング 特長:標準の刃長は径の3倍に対して、エクストラロングは径に対して5倍の刃長です 用途:深い側面加工タグ:
- [2024/6/12公開] Question テーパネックエンドミルの有用性を教えてください ネックをわざわざ細くしているロングネックのエンドミルで、シャンク側を太くしているテーパネックエンドミルがありますが、加工物と干渉して邪魔かと思うのですが、何に使うのですか? Answer 金型などのポケット加工ではロングネックのエンドミルを使用しますが、テーパネックはネックを干渉せずに高品質、高効率の加工ができます ロングネックエンドミルは、深いポケットの金型加工で多く使われます。 金型には抜き勾配が0.5~3°程度、特に1°から2°の抜き勾配が多く設定されています。ですので金型加工ではネックがテーパ状のテーパネックエンドミルが、加工物に干渉せず適応できることが多くあります。 エンドミルのたわみ量は径の影響が非常に大きく、テーパネックはストレートネックに比べ高剛性なので、ビビリが減少し早送りや高品質の加工が可能となります。
- [2024/6/5公開] Question 三次元測定機で効率よく測定を行うための改善策はありますか。 測定する箇所に応じての段取りに時間がかかっている。 測定工程に手間を取られ、工場全体での生産性が向上していない。 Answer 治具から行う測定効率の向上 加工や組付けの生産効率を改善しても、測定工程に手間取られ停滞しているとその改善が無駄になってしまいます。測定時の治具を見直すことで他工程の改善が有効になるように、測定の方法を見直し、測定工程の改善を図る方法をご提案致します。 測定の稼働率を向上する方法 ①多面測定による工程集約 測定箇所に応じて、プローブを走らせるために都度机上でのワークの姿勢変更が必要だと、その段取りの時間は測定機が停止してしまいます。 嵩上した状態でクランプし、複数面を一度に測定できるようにすることで、姿勢替えによる段取り回数を削減し、工程集約が可能になります。タグ:
- [2024/6/5公開] Question 量産加工において生産性を向上させるコツはありますか? 量産加工の効率を上げて利益率の向上に繋げたい。 Answer 少品種大量生産の加工 量産加工において利益率を高めるためには、加工の効率を向上させることが重要です。特に、 加工時間を短くすること 機械の停止時間を短くすること で加工のサイクルを素早く回すことによって、効率の良い量産加工を行うことができるようになります。 ①加工時間を短くするために 対象とするワークの材質や加工内容に合わせた切削条件を設定することで無駄がなく素早い加工を行うことができるようになります。具体的には、タグ:
- [2024/5/29公開] Question 製造現場では段取り改善はどのように行いますか? Answer 段取り改善は各工程ごとで改善可能です。 ■ 1. 段取り改善の基本概念とその重要性 ■ 1-1. 段取りとは何か? ■ 1-2. 加工工程全体把握する ■ 1-3. 段取り改善の必要性 ■ 2. 内段取りと外段取りとはタグ:
- [2024/05/02公開] Question 自由指定直刃エンドミルで、見た目が同じエンドミルの違いを教えて 自由指定超硬直刃スクエアエンドミルで、見た目が同じSEMやBSC、SRMなどがありますが、何が違うのか教えてもらえますか? Answer SEM、BSC、SRMは全てスクエア形状のエンドミルですが、刃の付け方がそれぞれ違い、適した加工が異なります。 SEMは側面・溝加工用で、BSCはボス穴加工用、SRMはバックテーパ付のスクエアエンドミルです。同じスクエア形状ですが、刃の付け方がそれぞれ異なりますので適した加工用途が異なります。スクエア形状を例に類似品の違いと、その他お問い合わせが多い用語などの説明を以下に記載していますのでご参照ください。 【類似形状品の違い】 (1) SEMとLS-SEMの違い SEMは標準のスクエアエンドミルで、LS-SEMはロングシャンクで全長が長くなっています ロングシャンクの主な用途はポケット加工などの深い位置での加工用となりますタグ:
- [2024/05/02公開] Question 自由指定直刃エンドミル テーパエンドミルで寸法の指定方法を教えて 自由指定超硬直刃エンドミル テーパエンドミルで寸法指定をしても、エラーがでて型番の確定ができません。どのように寸法指定すればいいか教えてもらえますか? Answer 自由指定直刃エンドミル テーパエンドミルの寸法指定は、他の寸法により指定できる範囲が変動しますのでそこに注意し指定値を調整します 強度などによる固定された寸法範囲の他に、形状が成り立たないため指定できる寸法に制約がある場合があります。これは他の寸法により指定できる範囲が変動するので、変動する理由を理解して指定値を調整すると型番の確定が早くできます。問い合わせが多い寸法の指定範囲が変動する主な制約条件を以下に記載していますのでご参照ください。 【テーパエンドミルの主な指定寸法制約】 (1)テーパエンドミルで指定できる刃長ℓの制約は以下の3点になりますタグ:
- [2024/05/02公開] Question 自由指定直刃エンドミル Tスロットカッターで寸法指定ができない場合を教えて 自由指定超硬直刃エンドミル Tスロットカッターでカタログに記載されている値の範囲内なのに寸法指定ができませんでした。どのような場合に寸法指定ができないのか教えてもらえますか? Answer 自由指定直刃エンドミル Tスロットカッターには、製作できる寸法範囲が固定されている値の他に、他の寸法により製作できる範囲が変動する寸法があります 例えば刃径より首径は2mm以上細くないと製作できないのですが、刃径の指定寸法により首径を指定できる範囲が変動します。問い合わせが多い寸法の指定範囲が変動する主な制約条件を、以下に記載していますのでご参照ください。 【Tスロットカッターの主な指定寸法制約】 (1)刃径Dと首径d1の差は2mm以上にします(=刃と首の段差は1mm以上)タグ:
- [2024/4/14公開] Question ルーマ型ドリルとは何ですか? ルーマ型ドリルとはどんなドリルですか?またその他に、特殊なドリルがあればご紹介ください。 Answer ルーマ型ドリルとは小径加工に用いるドリルで、刃径とシャンク径とが異なるドリルです。また、その他の特殊な形状のソリッドドリルを、以下に記載していますのでご参照ください。 ルーマ型ドリル 穴径3mm程度以下の小径で比較的高精度な穴加工に用いるドリルです。刃径とシャンク径とが異なり、シャンク径はΦ3のものが多くあります。 例 サイトウ製作所(ATOM・アトム) ルーマドリル 標準刃長タグ:
- [2024/4/14公開] Question 旋削の内径加工でびびりが発生してしまいます 旋削の内径加工でびびりが発生して困っています。できるだけ加工効率を下げたくないのですが、何かよい方法はありますか? Answer びびり対策には、切削条件の調整とチップ形状の選定、振れ止めの設置、ホルダの突き出し量や剛性を上げるなどの方法があります。 【切削条件の調整】 びびりが発生した場合、まず刃先位置が加工中心より低くくバイトやチップの逃げに当たっていないことを確認します。刃先位置調整後、切削条件の回転速度、送り速度、切込み量を落としてみます。送り速度と切込み量は逆に上げると、びびりが発生しなくなる場合もあります。
- [2024/4/14公開] Question 旋削加工の後挽きとは何ですか? 旋削加工の後挽きとはどんな加工のことでしょうか?また、裏挽きとか前挽きとかの違いは何ですか? Answer 後挽きとは加工物の最大径の位置より旋盤チャック側を加工することです 下図のような加工物を加工する場合、B部をつかみA部を加工した後、B部を加工するためA部につかみなおすと(通称トンボ加工)、A部とB部の軸がずれてしまいます。旋盤の回転軸とチャック本体、爪の間にわずかですが軸ずれがあるためです。 B部側につかみ代を設け、長いものでしたらA部側を回転センターなどで支えて加工すれば、つかみなおさないので加工物の軸ずれが発生しません。
- [2024/4/14公開] Question 旋削ホルダのクランプについておしえて 旋削ホルダのチップをクランプする種類は多数ありますが、それぞれどんな特長がありますか Answer クランプ方式には取付け構造により、チップの脱着が容易なもの、剛性が高いもの、穴無しチップ用などがあります。 旋削の外径加工ではチップの負荷は軽切削と重切削では大きく異なります。そのためクランプ構造は軽切削向けで単純構造のものや、重切削向けで高剛性のもの、穴無しチップ用などがあります。通常ホルダ型番の先頭アルファベットはクランプ方式を表わしていることが多く、加工目的にあったものを選定するときはそれも参考にします。代表的なクランプ方式を以下に記載していますのでご参照ください。 クランプオン(ホルダ型番先頭 C) クランプ駒(押さえ金)を用いて穴無しチップの上面を固定する方式 穴無しチップ向けタグ:
- [2024/4/14公開] Question 切削工具の寸法記号についておしえて CAMで切削工具の寸法を入力しようとしているのですが、メーカーにより切削工具の寸法表記方法が異なり迷っています。寸法記号がどこの寸法なのか教えてください。 Answer ミスミの寸法記号と従来JIS記号、ISO13399(切削工具データの記述方式を統一した国際規格)に準拠したメーカー記号を、以下に記載していますのでご参照ください。 【エンドミル】タグ:
- [2024/4/14公開] Question 刃先交換式旋削ホルダの型番についておしえて 旋削用の刃先交換式ホルダを選定していますが、ホルダの型番はどのようにしてつけているのですか Answer 旋削用の刃先交換式角シャンクホルダの型番はメーカー特有のものもありますが、JIS B4125にて以下のように呼び記号を規定していて多くのものが準拠しています。角シャンクホルダを選ぶときは、JISの呼び記号を知ることで形状がわかりますので参考にします。タグ: