切削加工:新着記事
- [2024/4/14公開] Question ボーリングシステムの構成を教えて ボーリングシステムの部品名がよく分かりません。部品名とどこに使われるものかを教えてください。 Answer ボーリングシステムはメーカーごと異なりますが、大昭和精機の代表的な構成例にて、部品名を以下に記載していますのでご参照ください。
- [2024/4/14公開] Question エンドミル加工の位置だし機器にはどんなものがあるのでしょうか エンドミル加工の段取りをしていますが、位置だし機器にはどんなものがあるのでしょうか。使い方や取り扱いに注意が必要な場合があればそれも教えてください。 Answer エンドミル加工の位置だし機器にはおもにエンドミルの突き出し位置を測定するものと、加工物の位置検出するものがあります。 エンドミルでの加工前準備にはエンドミルの位置と、加工物の位置を把握していなければなりません。エンドミルの突き出し位置はコレットに挿入する深さによって変わるので、エンドミルを設置したら必要となります。また、加工物の位置もテーブルに設置したらX方向とY方向の基準面の検出が必要です。おもなエンドミルの突き出し測定機器と加工物の位置検出機器の例を以下に記載していますのでご参照ください。 【エンドミルの突き出し位置測定】 外部接点式(通電式) 接触通電することでセンサが反応。切削工具が通電する必要があります。
- [2024/2/21公開] Question 黒皮ワークを安定してクランプする方法はありますか? 黒皮面など表面が安定しないワークのクランプでずれが起きてしまう。 鋳肌面のクランプで浮き上がりを防止したい。 Answer 以下、3つの解決策があります。 ①鬼爪の付いた口金やクランプで挟み込む ②クランプの先端部分に黒皮ワーク用のアタッチメントを取り付ける。 ③スクリューを当てて浮き上がりを防止する 黒皮のワークとは 素材から加工を行う際など、黒皮状態のワークを加工することが稀に発生します。 黒皮とは金属材料の素地表面を表す言葉で、何ら加工していない状態のことを指します。 鋳造後の素材のことは鋳肌状態とも言います。タグ:
- [2024/2/20公開] Question 穴あけ加工の精度にはどのような要素が影響するか知りたい 高精度の穴加工をするには、どのような要素が影響するかが分からない。 Answer ドリルの設計要素、先端角、シンニング、マージン、芯厚は穴精度に大きく影響します。 また、ドリルの正しい使用方法も穴精度に影響を及ぼします。 超硬ドリルとハイスドリルの穴精度の違い 穴精度は、穴径、穴位置、真円度、円筒度、加工面の粗さなどいくつかの穴精度の種類があります。 超硬ドリルはハイスドリルに比べて各項目とも数値が優れており、より精度の高い穴あけ加工が可能となっています。タグ:
- [2024/2/15公開] Question 旋削ねじ切りチップのさらい刃とは何ですか? 旋削ねじ切りチップには、さらい刃があるのとないのがありますが、さらい刃とは何ですか? Answer 旋削ねじ切りチップのさらい刃とはねじ山の頂点を仕上げる切れ刃のことです さらい刃のないねじ切りチップは、ねじ山の頂点部にバリが発生するため、バリ処理とねじ山の形状を整える必要があります。ねじ山部にバリが発生するとねじゲージに入らない不具合や、バリを巻き込む現象など不具合が発生します。 さらい刃のあるねじ切りチップでは、ねじ山高さを仕上げる切れ刃により、適正なねじ山頂点の形状に加工でき、またバリを除去できます。
- [2024/2/15公開] Question 専用カッターとはどのようなカッターでしょうか? 専用カッターにランナー溝用、スプルーランナーロック穴用、ピンポイントゲート用、サブマリンゲート用とかありますが、どのようなカッターのことか教えてもらえますか? Answer ランナー溝用、スプルーランナーロック穴用、ピンポイントゲート用、サブマリンゲート用カッターは主にプラスチック射出成形金型に使われるカッターです。 【プラスチック射出成形金型の概要】 溶けたプラスチックを注入させる金型の入り口直後の太い径路をスプルーと呼びます。複数個の成形品をとる金型の場合、経路がここから複数に分岐します。スプルーから製品近くまでの経路をランナーと呼びます。樹脂はランナーを通り成形品に注入されますが、成形品の入り口部の経路をゲートと呼びます。
- [2024/2/9公開] Question 5軸加工の際、刃物の干渉を避けて加工する方法はありますか? 既存治具だとツールとの干渉が大きく、多面加工がうまくできない。 専用治具ではなく、5軸加工において汎用的に使える治具が欲しい。 Answer コンパクトで干渉の少ないバイスを使ってみる。 ①主軸干渉を意識した嵩上げ構造 ②回転中心でのクランプを実現するセンタリング構造 5軸加工機におけるツールの干渉はなぜ起こるのか 5軸加工の治具設計で問題となるのがツールや治具との干渉です。 5軸加工機では、X/Y/Zの3軸に加えて、A/C軸の回転軸が2つ加わり、多面加工が可能になります。タグ:
- [2024/2/9公開] Question 機械テーブル本来の仕様だと都合が悪い時の対処法はありますか? 機械の購入時と扱うワークが変わり、本来の機械テーブル仕様では適切でない場合がある。 既存の治具を使用したいが、機械テーブルのタップ穴やT溝仕様に合わない。 Answer 機械テーブル仕様と既存治具が合わない場合の対処 ①サブテーブルの設置 ②テーブルの仕様を問わない治具の使用 ③治具での調整 マシニングセンタの機械テーブル仕様 マシニングセンタでは、メーカーや型式ごとにテーブルの規格が決まっており、T溝やタップ穴などの仕様、さらには溝幅や穴径など機械によって多種多様です。 しかし、加工するワークの幅が広がっていくと、購入当初の機械テーブルでは治具やワークの搭載に都合が悪くなってしまうこともあります。タグ:
- [2024/2/9公開] Question アルミニウム合金の種類により、どのような切削工具が適しているか教えて アルミニウム合金の切削加工を検討していますが、合金の種類によって切削工具を変えた方がいいと聞きます。どのようなアルミニウム合金には、どのような切削工具がいいのか教えてください。 Answer アルミニウム合金の切削加工を考える時は、3種類に大別して切削工具を使い分けます アルミニウム合金ということでひとくくりにして加工すると、特性の違いによって思わぬトラブルになります。アルミニウム合金を3種類に大別して、それぞれに適した工具を使い分けることで、トラブルを回避することができます。それぞれの特長と工具選定のポイントを、以下に記載していますのでご参照ください。タグ:
- [2024/2/6公開] Question 旋削チップ(またはインサート)の選び方を教えてください インサートの種類がたくさんあり、材種とブレーカーの組み合わせのどれがベストなのか分からない Answer メーカー推奨のインサート材種とブレーカーの組み合わせを参考にしてください。 三菱マテリアルの旋削加工用インサートの「おすすめ組み合わせリスト」をご用意しました。
- [2024/2/6公開] Question 図面にざぐりや面取りの径や深さの指示が無い場合はどうしたらいいですか? 穴加工やねじ加工後のざぐり・面取り加工で図面に径や深さの指示がないことがある。ねじの規格にはざぐりや面取りの決まりがないようなのでどう対応すべきか教えてほしい。 Answer JIS B1001「ボルト穴径及びざぐり径」やJIS B 1176「六角穴付ボルト」の各ボルト・ナットなどのJIS規格を確認して、加工寸法を設計者と合意してください。 ねじには規格があり、さまざまな寸法が決められていますが、ざぐりや面取りの大きさは、ねじの規格では決められていません。そのため、ねじの種類の中で機械設計や加工で主に用いられるボルトの規格であるJIS B1001「ボルト穴径及びざぐり径」やJIS B 1176「六角穴付ボルト」など各ボルト・ナットなどのJIS規格を参照しますが、意図して低頭などの異形ボルトを使用する場合もありますので、設計者と合意してから加工を始めるのが肝心です。
- [2024/2/2公開] Question ボールエンドミルの先端だけが早く摩耗してしまいます ボールエンドミルで加工していますが、ボールの先端だけが早く摩耗してしまいます。なにか改善する方法はありますか? Answer 改善する手段としてボールエンドミルの中心刃付近の切削を避けるため軸を被削材に対して傾けることや、回転速度を実切削径で設定することが考えられます。また、ラジアスエンドミルを適用することも有効です。 ボールエンドミルの先端だけが摩耗する要因として、回転軸付近での切削速度が遅いことが考えられます。先端中心では切削速度はほぼ0m/minなので、送り速度で擦っている状態になります。 (1)ボールエンドミルを傾けて加工する 5軸制御MCでは、被削材に対して回転軸を傾けることで、先端摩耗を軽減することができます。ロングネックボールなどは横方向の力に弱いため、極端な傾けを避け、被削材に対してピックフィード方向へ10~15°程度を目安にします。その場合の回転速度は傾けた刃先が被削材に触れる最外径での実切削径を元に算出します。
- [2024/2/2公開] Question サイドカッターとメタルソーの違いを教えて サイドカッターとメタルソーの違いがわかりません。違いを教えてもらえますか? Answer サイドカッターは主に溝形状に、メタルソーはスリット溝または切断に用い、切削できる刃の範囲が異なります。以下にそれぞれの刃の範囲を記載していますのでご参照ください。 ボアタイプ サイドカッター(側フライス、がわフライス):外周面と両側面に切れ刃をもつカッター 千鳥刃サイドカッター:外周面と側面切れ刃は交互にあるサイドカッター
- [2024/1/18公開] Question メッキ予定のタップ加工の対処方法は? メッキ予定の部品にタップをたてるのですが、タップ後にメッキをするのでねじが入らなくなるのではと懸念しています。どのような対処方法があるか教えてもらえますか? Answer オーバーサイズタップのご使用をおすすめします メッキ加工をするとメッキの厚み分だけねじ径が細くなります。タップ加工した穴にねじを取り付けてメッキをすることで、ねじ部にメッキが施されずねじが細くなることがありません。 その場合、ねじ部はメッキされないので、目的に合わないケースがあります。その時はあらかじめメッキ厚を見込んだオーバーサイズタップを使用することで、メッキ加工後でもねじが入らないことがなくなります。
- [2024/1/18公開] Question エンドミルで穴のくり広げ加工をするときの切削条件がわかりません 多刃のスクエアエンドミルで、穴のくり広げ加工を行う準備をしています。コンタリング加工で行うつもりですが、切削条件を教えてもらえますか? Answer コンタリング加工などの円弧加工を行う場合は、エンドミルの中心軸経路と外周経路の比で送り速度を下げる必要があります。 コンタリング加工などの円弧加工では回転速度と切込み量は側面加工の条件と同じですが、送り速度は補正が必要です。直線加工では送り速度とエンドミル外周における送り速度は一致しますが、円弧加工では外周における送り速度はエンドミルの中心軸経路と外周経路の比で設定値より速くなります。エンドミル外周における送り速度を適正にするには、中心軸経路と外周経路の比で送り速度を下げるように調整します。 ●中心軸経路と外周経路の比=(R-r)/R R:加工半径 r:エンドミル半径
- [2024/1/18公開] Question あり溝加工をするときの注意点を教えて あり溝カッターで、あり溝加工を行おうとしましたが、カッターが折れてしまいました。加工条件は切削条件表どおりなのですが、その他の注意点を教えてもらえますか? Answer Tスロットカッターやあり溝カッターは、刃径に対してネックが細いので過負荷にならないように注意が必要です。加工条件はもちろんなのですが、前加工と切りくずの処理にも注意が必要です。 Tスロットカッターやあり溝カッターは底刃が無いので、下方向に送る加工はできません。
- [2023/12/8公開] Question 側面からワークをクランプする際に浮き上がりを抑える方法はありますか? 面削時にワークを横からクランプするが、浮き上がりが気になる。 バイス治具でワークを挟み込むと、浮き上がりが発生してしまう。 Answer 浮き上がり防止機構のついた治具で、ワークに下方向の力を加える。 側面クランプ時のワークの浮き上がり 上面フライスを行う際などは、ワークを側面からクランプすることがしばしばあります。 ではなぜ側面クランプで浮き上がりが発生する恐れがあるのでしょうか。タグ:
- [2023/12/8公開] Question 刃先交換式エンドミルの有効刃数とはなんでしょうか? Answer 刃先交換式エンドミルの有効刃数とは、ソリッドエンドミルの刃数に相当します。チップの配置により有効刃数が異なる場合があるので、切削条件の送り速度に注意します。 2枚刃のソリッドエンドミルは、1回転あたりの被削材を削る回数は2回となります。 下図の刃先交換式エンドミルにはチップは4か所付いていて2列に配置されています。しかし側刃の配置は交互にあるので、1回転あたり被削材を削る回数は1回となります。実質の刃数は1枚刃と同等ですので、有効刃数は1枚となります。
- [2023/12/8公開] Question 加工時に発生する切粉への良い対策はありませんか? 加工後にT溝の中に切粉が残ってしまっている。 切粉の処理に時間がかかり、機械の停止時間が長引いている。 Answer 切粉の発生を抑える 切削条件の調整や刃具の変更を行う どうしても発生してしまう切粉の処理 T溝に切粉が入り込まないようにする。 T溝清掃用の工具を使用する。 クーラントで切粉を洗い流す。 切粉が及ぼす悪影響 機械加工を行う際、必ず発生する切粉。「切粉の多い工場は儲かっている証拠だ」という業界の決まり文句があるほど、日々の仕事に身近な存在です。タグ:
- [2023/12/8公開] Question 大型加工機で工程集約する方法はありますか? 大型なワークの段取りに時間を取られてしまっている。 多面加工をしたいが、都度の段替えにかなりの時間を要してしまっている。 Answer ①ワークのクランプにおける時間短縮 テーブル上面から挿入できるTナットの使用 電磁式クランプを用いたチャッキング ②ワークのクランプ高さ調整 ③段取り短縮 大型加工機における加工前段取り 門型加工機などの大型加工機では、機械のサイズに合わせて、ワークや治具も大型化します。 大きいものでは2,3mを上回ってくるため、それに応じて加工前段取りにも時間を要してしまいます。タグ: