プラ型用部品
- プラスチック射出成形金型の表面温度が、室温よりも高い場合には、大気中に自然対流と輻射により熱が放熱される。一方、金型が取り付けられている射出成形機のプラテンとの間では金型がプラテンよりも温度が高い場合には熱伝達によって放熱され、金型の方が温度が低い場合には吸熱することになります。 まず、大気中へ自然対流によって放熱される熱量を計算するには、以下の計算式を使用します。 QCV=As・hs・(θTM -θA)タグ:
- 今回は、プラスチック射出成形金型設計におけるチェックリスト、成形品編です。 金型によって成形加工される成形品の設計は、射出成形加工に適した内容に研ぎ澄まされたデザインレビューが重要になります。 以下に成形品に関する設計チェック項目を挙げてみます。タグ:
- 今回は、プラスチック射出成形金型設計におけるチェックリスト、ホットランナー編です。 射出成形金型のキャビティ内に溶融した樹脂を充填するためには、射出成形機の射出ノズルから樹脂を導入させなければなりません。そのためにランナーがある訳ですが、ランナーをカートリッジヒーター等で常時加温しておくことで、スクラップが全く発生させないで射出成形加工ができる、ホットランナー構造が実用化されています。 以下にホットランナーに関する設計チェック項目を挙げてみます。タグ:
- 今回は、プラスチック射出成形金型設計におけるチェックリストのアンダーカット編です。 成形品の側面に穴形状や爪形状などの単純なパーティング面の開きだけでは成形品を金型から取り出すことができない部分の名称をアンダーカットと呼んでいます。アンダーカットを処理するためにはスライドコアなどの特殊な金型構造が必要になります。 以下にアンダーカットに関する設計チェック項目を挙げてみます。タグ:
- 今回は、プラスチック射出成形金型設計におけるチェックリスト、突き出し編です。 通常、金型のキャビティから成形品を取り出すためには、突き出し構造が必要になります。 以下に、成形品の突き出しに関する設計チェック項目を挙げてみます。タグ:
- 今回は、プラスチック射出成形金型設計におけるチェックリスト、ランナー・ゲート編です。 プラスチック射出成形金型では、成形材料であるプラスチックを溶かして金型内に射出注入するための流路であるランナー、ゲートが必要です。 以下に、以下にランナー、ゲートに関する設計チェック項目を挙げてみます。タグ:
- プラスチック射出成形金型の設計は、たくさんの部品が組み合わされた金型を設計することから、様々な観点から設計内容を審査する必要があります。2または3つ以上の部品どうしの組み合わせ−はめあい関係、熱膨張による環境変化時の状態、重力による部品の位置変動、大変高い充填圧力による部品の弾性変形、樹脂から発生するガス成分による影響、熱交換効率の検討、組立性−分解性の工夫、製作工数の低減、寿命の適正化など切り口が多様であり、それぞれの観点からは設計内容が相反する場合もあります。 設計された技術思想は、図面に具現化されていますが、これらを漏れなくきちんとチェックすることは、ベテラン設計者であっても多くの神経を使います。そこで、金型設計図面をチェックするための着眼点を挙げてみることにします。 今回は、成形機に関する事項について検討をします。タグ:
- ミスミ「冷却穴付センターピン」は、成形品のボス部や樹脂歯車の軸受部を離型させるために用いられる、エジェクタスリーブ構造に使用するセンターピンです。 深い穴形状をコアに彫り込んだ場合には、成形品を突き出す際に、一般のエジェクタピンだけでは離型させることが不可能な場合があります。このような場合には、エジェクタスリーブで成形品形状全体を真下から突き出さねばなりません。エジェクタスリーブをガイドして作動させるためには、中心にセンターピンを配置します。 したがって、エジェクタスリーブとセンターピンの摺動は良好でなければなりません。 しかしながら、プラスチック射出成形加工では、金型をある一定の温度に保持しなければならないために、金型組込時の室温と成形加工時の温度では差が生じますので、エジェクタスリーブもセンターピンも熱膨張や熱収縮を生じます。この温度差による熱膨張・熱収縮によって摺動クリアランスは変動し、場合によっては強い摩擦熱を生じて、焼き付きやかじりを発生させてしまい、エジェクタスリーブやセンターピンが動かなくなって、付き出し時に折損する危険性があります。タグ:
- ミスミ「冷却穴止め栓」は、金型の主に型板内の冷却水路の途中を封鎖するために使用する止め栓で、機械加工された深穴の奥の止め栓を、簡単にかつ確実に固定することができるユニークな商品です。 型板の内部で冷却水を複雑に循環させることで成形品の冷却温度分布を均一化し、そりや変形、光沢むらなどを改善することができることは良く知られています。しかし、冷却回路を複雑に構成することは機械加工が複雑になり、実現するためにはたくさんの制約条件をクリアーしなければなりません。 そのような場合に、深穴を開けておき、途中を止め栓で固定できるように設計すれば、簡単にその熱伝導の構成を手に入れることができます。 本製品を冷却穴内へ固定するためには専用工具を使用します。アルミニウム合金製の止め栓を工具先端に装着し、所望の位置まで工具を挿入し、ハンドル握ると止め栓が塑性変形して固定が完了します。ハンドルを握る握力は、女性でも十分に作業できる程度に設計されています。固定位置は目盛りを刻んだスケールパイプを使うことで、所望の位置へ固定ができます。タグ:
- ミスミ「エコ・スプルーブシュ」は、スクラップとして廃棄されるコールドランナーを削減し、サイクルタイムを短縮できる効果があるスプルーブッシュです。 スプルーは、金型内へ射出成形機の射出シリンダーから樹脂を導くための導入路で、コールドランナー金型では必須の部分になります。しかし、樹脂の充填が完了した後はその効用を終えて、スクラップとなる運命にあります。 スプルーのサイズは、樹脂を流動させるためにはある程度の太さが必要になりますが、太すぎると冷却に時間がかかり、かつ廃棄する材料も多くなってしまいます。一方、スプルーが細すぎると樹脂を充填させるのに高い圧力が必要になり、金型の破損を招いたり、成形品に高い残留応力を残すきっかけともなってしまいます。 そこで、開発されたのがエコ・スプルーブシュです。原理は、ノズルタッチ部に円周形状の座(樹脂ポケット)を設け、射出成形機のノズルよりも一回り細いスプルー形状を実現することができるように工夫されています。スプルー全体が一回り細くなりますので、全体として効率的な材料低減が図れます。タグ:
- 金型図面のチェックリストは、2層構造で作成するのが効果的です。 まず、設計者自身と第三者が、それぞれチェックするチェックリストを作成します。これは、重要項目で重大な思い違いがないことを、第三者のニュートラルな目線を用いて確認するために使用します。 次いで、設計者自身の詳細な思考経路を利用した「セルフチェックリスト」を作成します。 これは、詳細な設計事項について発生したヒューマンエラーを見出すために使用します。 以下に、設計者自身と第三者がそれぞれチェックする「チェックリスト」の事例を挙げてみます。タグ:
- 熱可塑性プラスチックの射出成形は、熱力学的に考えますと、高温で溶融した樹脂を溶解した樹脂温度よりも低温の金型内へ射出注入して熱エネルギーを取り除いて固化させるプロセスをたどります。ということは、溶融した樹脂の熱エネルギーを取り除くプロセス如何によって、成形サイクルや出来上がった成形品の物性などをコントロールできるということにつながります。 ある材料から、熱エネルギーを奪ったり与えたりする物資の特性の一つに、熱伝導率があります。熱伝導率は、一般にkで表記され、厚さ1mの板の両面に1K(1℃)の温度差がある時に、板の単位面積(1m2)を通じて1秒間に流れる熱量であらわされる特性です。一般には金属は熱伝導率が大きい傾向があります。熱伝導率が大きな物質は、短時間に熱を大量に伝達できる能力があるというわけです。 主な物質の熱伝導率です。タグ:
- ホットランナーは、射出成形加工時にランナー部を加熱溶融させておいて、スクラップを排出させないで成形加工ができる方法です。ホットランナーの構造は、加熱や射出方式などでいろいろな種類の構造が実用化されています。 主なホットランナーの構造と特徴は次の通りです。