組立要素技術の代表には、“かしめ技術”のほかに“ねじ締結技術”があります。以下ではねじ締結作業の自動化に必要となる基礎的な技術を解説します。
(1)ねじ締結自動化の構成
ねじ締結作業を自動化するには、ねじ締結作業の前後を含めたシステム構成を明らかにする必要があります。ねじ締結自動化の構成は次のように作業分類できます。
(2)ねじ締結自動化における主なトラブル内容
ねじ締結自動化における主なトラブル内容を上記の3つの機能分割毎に整理すると次のようになります。したがって、下記の対処策を自動化に盛り込む必要があります。
1)ねじ部品供給の自動化に関する主なトラブル
(1) | ねじ部品自動供給機(パーツフィーダ等)のつまり | |
(2) | ねじ部品のチャックミス(チャックミス、落下、) | |
(3) | ねじ部品不良(精度不良、バリ等の異常、異種混入、帯磁) |
2)ねじ締結の自動化に関する主なトラブル
(1) | ねじ締結力の異常(締結力不足または過剰) | |
(2) | 部品不良の供給による異常停止 | |
(3) | 自動位置決めの誤作動 |
3)ねじ締結品質検査に関する主なトラブル
(1) | ゆるみ | |
(2) | 締め過ぎ | |
(3) | 外観不良(きず、曲がり/傾き、他) |
トラブル内容の比率は、ねじ部品の供給ミスとねじ締結自動処理時の不備が全体の60%以上を占めています。