トラブル内容の比率が高いねじ部品の供給ミスの対策に役立つ生産技術を解説します。
ねじは、締結後の製品の特徴に応じて、a)ねじ頭の形状、b)ねじ部の形状、c)締め付け穴の形状、d)座金の有無、e)材料、表面処理の違い、その他、非常に多くの種類があります。したがって、ねじ部品供給装置にも多様な種類に応じた対応性が求められます。
(1)ねじ部品供給装置の構成
ねじ部品の供給装置の構成は次のようになります。
ねじ整列ユニット・・・ねじの貯蔵・整列・分離の処理を自動で行う装置。【写真1】参照
ねじ配給ユニット・・・ | ねじ整列ユニットからねじ締結自動装置のねじチャック供給部まで配給する装置。 エアー圧などを利用して配給チューブ内を移送させます。 |
(2)ねじ部品供給装置のトラブル対策例
1)ねじ整列ユニットのトラブル対策例:
(1) | ねじ部品の供給ミス(要因:異種混入、部品切れ、バリ等による食いつき)は、整列フーダ上での光電センサによる異常検知とタイマによる異常判定で多くの場合に効果が得られます。 | |
(2) | フィーダ上の滑りをスムーズにさせるため部品が移動するフィーダ内部、シュートの清掃が必要。 |
2)ねじ配給ユニットのトラブル対策例
(1) | エアー圧によるしゅう動でねじを移送させるため、配給チューブの曲がりを緩やかに安定させることや、チューブ摩滅によるエアー漏れなどの細かなメンテナンスが重要です。 | |
(2) | ねじ形状(ねじ頭形状、重量、長さなど)に応じた配給方式の選定が必要です。 |