ねじ締結作業に係る不良内容を分類し、ねじ締結装置のトラブル対策例を解説します。
(1)ねじ締結不良とその要因分類
ねじ締結不良は次のように分類できます。
このなかで、ねじ締結装置に関係ある不良内容として下記が挙げられます。
a)ねじ締結作業のミス
・ | 自動締結ユニットの制御不良 | |
・ | ねじ締結の不良(心ずれ、斜め締結、他) | |
・ | ねじ位置決めミス |
b)ねじ締結工具の不備
・ | ねじビット部の磨耗や欠損 | |
・ | ねじチャック部の磨耗 | |
・ | 締結工具のメンテナンス不備 |
(2)ねじ締結装置のトラブル対策例
1)ねじ締結装置(エアドライバの場合)のトラブル対策例
(1) | ねじ締結時に反力を受けるため、ある程度の使用時間間隔でエアドライバの作動不備が発生しがちです。 | |
(2) | 回転軸部の摩耗、異物付着、さび、焼きつきなどの要因による回転運動の不安定性による場合が多く、潤滑油を塗布して正回転・逆回転を数回繰り返す。 | |
(3) | エアドライバの供給圧の確認。 |
2)ねじ締結工具の不備のトラブル対策例
(1) | ねじビットの先端は摩耗変形する前提でスペア部品を所有して定期的(数量管理)な部品交換を行うこと。 | |
(2) | ねじチャック部の周辺部品も(1)に同じ。 |
3)ねじ装置の安定稼動のための周辺管理手法
自動機の稼働率を安定して高く維持するためには、自動機単体の適正管理のみでなく、組付け部品や完成品の品質管理を維持して稼動不良の予防処置が効果を生みます。
【管理項目の例】
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