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センサの種類と用途|主要センサを原理から比較

「何を計測したいか」が決まれば、下の比較表でセンサの種類を絞り込めます。産業用センサは、存在検出・変位・温度・圧力・超音波など計測量で大別され、それぞれに光電・近接(誘導型)といった検出方式があります。原理と仕様を横断比較し、選定フローチャートまで掲載しています。

このページの目次

センサの分類方法:計測量別・検出方式別・出力方式別

センサを整理する際の切り口は大きく3つあります。探すときは、まず「何を計測したいか(計測量別)」で絞り込みます。次に「どうやって計測するか(検出方式別)」、最後に「どのように信号を出力するか(出力方式別)」の順に確認すると選定がスムーズです。

分類の切り口 主な区分 選定時の活用場面
計測量別 存在検出・変位/寸法・温度・圧力/流量・磁気・色 「何を測りたいか」が決まっている場合の第一選択
検出方式別 光電(透過型/回帰反射型/拡散反射型)・誘導型・静電容量型・超音波・熱電対など 対象物の材質・形状・設置スペースで絞り込む際
出力方式別 ON/OFF(NPN/PNP)・アナログ電圧・アナログ電流・IO-Link PLCや制御機器の入力形式に合わせる際

仕様・計測量からセンサを絞り込む

存在検出センサの比較:光電センサ・近接センサ・マイクロフォトセンサ

ワークや部品の有無・通過・位置を検出するセンサには、光電センサ・近接センサ・マイクロフォトセンサの3種類が代表的です。それぞれの原理・特徴・適用場面を比較します。

比較項目 光電センサ 近接センサ(誘導型) マイクロフォトセンサ
検出原理 光(LED/レーザ)の遮光・反射による受光量の変化 高周波磁界の変化(金属のみ) 光電変換(超小型・スリット検出用)
検出距離 数cm~数十m(方式・機種により異なる) 1~30mm程度(長距離・大口径タイプでは~60mm程度) 数mm~十数mm程度(スロット幅、機種により異なる)
検出対象 金属・プラスチック・ガラス・液体・人など 金属(鉄・アルミ・SUSで感度差あり) 遮光物(薄板・フィルム・糸など)
設置環境 油煙・粉塵が多い環境は要注意(レンズ汚染) 油・水・粉塵に強い。耐環境性が高い クリーン環境・精密位置決めに適している
外乱影響 外乱光(太陽光・蛍光灯)の影響を受けやすい 電磁ノイズ・強磁界には注意 外乱光に配慮したフィルタ内蔵機種もあり
コスト 中~高(高機能タイプ) 低~中(シンプルな構造) 低~中(小型・シンプル)
代表用途 搬送ライン検出・通過カウント・ラベル検出 金属ワーク位置決め 原点センサ・エッジ検出

※ 近接センサ(静電容量型)はプラスチック・液体・粉体も検出可能です。誘導型(高周波発振型)とは別に静電容量型を選定することで非金属対象にも対応できます。

詳しくは 光電センサとは および 近接センサとは をご覧ください。

変位・寸法センサの比較:接触式・レーザ・光学・超音波・渦電流

寸法測定・位置決め・高さ検査には変位センサが使われます。測定方式によって分解能・測定範囲・対象材質が大きく異なるため、要件に合った方式を選びます。

方式 測定原理 分解能 対象材質 特徴・注意点
接触式(差動トランス) 測定子の変位でコイルの誘起電圧変化 μmオーダー 固体全般 高精度・対象に接触するため変形物不向き
レーザー式(三角測量法) 反射光のスポット位置で距離算出 μmオーダー 不透明固体・光沢面は誤差あり 非接触・高速応答。鏡面・透明体は苦手
光学式(共焦点式) 焦点距離の変化で距離算出 nmオーダー 透明体・鏡面対応 超高精度。ガラス厚・段差測定に最適
超音波式 超音波の往復時間で距離算出 mmオーダー 固体・液面・粉体 色・透明度に無関係。分解能は低め
渦電流式 渦電流による高周波コイルのインピーダンス変化 μmオーダー 金属のみ 油中・切削油環境でも安定動作

温度センサの比較:熱電対・Pt100・サーミスタ・赤外線

温度センサは産業用として最も使用頻度の高いセンサのひとつです。測定温度範囲・精度・応答速度・耐環境性によって適した方式が異なります。

種類 測定原理 測定範囲 応答速度 主な用途
熱電対(K型) 異種金属接合部の起電力(ゼーベック効果) -200~+1200℃程度 速い 高温炉・溶接・エンジン排気
測温抵抗体(Pt100) 白金の抵抗値温度係数 -200~+850℃程度(製品により異なる) 遅い 精密温度管理・薬品・食品
サーミスタ(NTC型) 半導体の抵抗値変化(温度係数大) -50~+150℃程度 速い 体温・室温・電池温度管理
赤外線温度センサ 物体が放射する赤外線エネルギー -50~+3,000℃程度 非常に速い 高温体・移動体・接触不可物体

温度センサの詳細な選定方法は 温度センサとは をご覧ください。

圧力・流量センサの概要

圧力センサ

圧力センサは測定モード(絶対圧・ゲージ圧・差圧)と出力形式で選びます。方式はピエゾ抵抗式(シリコンダイアフラムのひずみ変化)と静電容量式が主流で、空圧回路・水圧管理・油圧システムの圧力監視に使われます。出力はアナログ(0~10V / 4~20mA)やスイッチ出力、デジタル表示一体型などがあり、用途に応じて工場配管への後付けにも対応できます。

流量センサ

流量センサは流体種類と配管サイズで方式を選びます。主な方式は4つです。絞り板の差圧から算出する差圧式、電磁誘導を利用した電磁流量計、超音波の伝播時間差を利用した超音波流量計、流体の熱伝達を利用した熱式流量センサがあります。設置形態は配管組み込みタイプとクランプオン(外付け)タイプから選びます。

方式 測定対象 特徴 用途
差圧式 気体・液体 コスト低・圧力損失あり 配管・空調
電磁流量計 導電性液体 高精度・圧力損失小さい 化学・水処理
超音波流量計 気体・液体 クランプオン可・非接触 既設配管の後付け
熱式流量センサ 気体(エア・N2等) 低流量の高精度計測 空圧回路・ガス管理

超音波センサの概要と適用場面

超音波センサは、光電センサが検出しにくい透明体・低反射物・黒色物・粉体・液体を検出したいときに候補となります。超音波パルスを発射し、反射して戻るまでの時間(Time of Flight:TOF)から距離を算出するため、対象の色や透明度に左右されにくいのが特長です。

適用場面 具体例 選定ポイント
液面・レベル検出 タンク・ホッパーの液面・粉体レベル管理 温度補正機能の有無に加え、蒸気・結露・付着の影響を確認
距離・変位測定 車両・搬送物との距離測定 測定範囲・ビーム角(指向性)を確認
衝突防止 AGV(無人搬送車)の障害物検知 応答速度と最小検出距離の確認が重要

超音波センサの弱点は、発泡体(音波を吸収)・綿・布など吸音材質、および音速が温度で変わることによる計測誤差です。屋外や温度変化の大きい環境では温度補正機能付きを選ぶか、定期的なキャリブレーションが必要です。

センサ選定フローチャート(テキスト版)

「何を検出・測定したいか」から始まるQ&A形式で、適切なセンサカテゴリに絞り込めます。

Q1. 何を検出・測定したいですか?

Q2.(存在検出)検出対象の材質は?

Q3.(存在検出・非金属あり)検出対象の種類は?

Q4.(存在検出)検出距離・設置スペースの制約は?

Q5.(変位・寸法)必要な分解能と対象材質は?

よくある質問

センサの種類はどの順番で絞り込めばよいですか?

まず「何を計測したいか(計測量別)」で絞り、次に「どう計測するか(検出方式別)」、最後に「どう信号を出力するか(出力方式別)」の順で確認すると選定がスムーズです。本ページの比較表と選定フローチャートが、この絞り込みの起点になります。

金属だけを検出したいときはどのセンサを選べばよいですか?

金属のみを検出するなら近接センサ(誘導型)が第一選択です。構造がシンプルで油・水・粉塵に強く、耐環境性が高いのが特長です。プラスチック・液体・粉体も検出する必要がある場合は、近接センサ(静電容量型)や光電センサを検討します。

有無の検出と距離の測定では使うセンサが違いますか?

基本的には使い分けます。ワークの有無・通過を見るならON/OFF出力の存在検出センサ(光電・近接・マイクロフォトセンサなど)、距離・寸法・高さを連続的に測定する場合は、アナログ出力やデジタル通信に対応した変位センサを選びます。「あり/なし」を判定したいのか、「どれだけ離れているか・どれだけ変位したか」を測りたいのかで使い分けると選定しやすくなります。

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