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レーザセンサとは?種類・測定原理・用途・選定方法を解説

レーザセンサは、高指向性のレーザ光で対象物の有無・位置・変位・距離を検出するデバイスです。検出目的・測定距離・安全クラス・環境条件が決まれば、下の比較表で方式や機種の候補を絞り込めます。目的に応じて以下から進んでください。

このページの目次

レーザセンサの種類を比較:存在検知型・変位測定型・距離測定型

まずこの比較表で方式を絞り込みます。有無検出は存在検知型、微小な寸法・段差・高さなどの測定は変位測定型、数m以上の距離測定や位置検出は距離測定型が起点です。

レーザセンサの種類と特徴

種類検出原理出力形式分解能・検出能力の目安(詳細は仕様を参照)代表的用途
存在検知型
(レーザ光電センサ)
透過型・反射型・回帰反射型デジタル(ON/OFF)スポット径・光学系に依存微細部品の有無検出、位置確認
変位測定型
(レーザ変位センサ)
三角測量法アナログ/デジタル通信μmオーダ。高精度機ではサブμm分解能のものもある厚み測定、反り・段差検査、高さ計測
距離測定型
(レーザ測距センサ)
TOF法・位相差法アナログ/デジタル通信分解能・繰返し精度・測距精度は機種により異なる。mmオーダのものが多い。高精度機ではサブmmの分解能・繰返し精度のものもある長距離の距離測定・位置検出、AGV・ロボット障害物検知

※表中の検出・測定方式は代表例です。変位測定型には三角測量法のほか、共焦点方式や分光干渉方式などを用いる機種もあります。用途や対象物の材質・表面状態に応じて適した方式を選定してください。

変位測定型はライン走査型(プロファイル計測)や2D・3Dスキャン対応モデルも存在し、断面形状検査や体積計測などに利用されています。

仕様からレーザセンサを絞り込む

レーザセンサの選定フロー(4ステップで絞り込む)

検出対象 → レーザクラス・波長 → 測定範囲・分解能 → 環境・出力の順に決めれば機種が固まります。

  • 検出対象と検出目的を確認する
    有無検出なら存在検知型、微小な寸法・段差・厚み検査なら変位測定型、長距離での距離・位置測定なら距離測定型を選びます。鏡面・透明体は正反射受光型や透過型など受光方式の検討が必要です。
  • レーザクラスと波長を選ぶ
    JIS C 6802:2025にもとづくレーザクラス(クラス1、1C、1M、2、2M、3R、3B、4)を確認します。産業用レーザセンサにはクラス1・2の製品が多く見られ、機種によってはクラス3Rもあります。クラス3B以上では、管理区域の設定や保護眼鏡などの安全対策が必要です。可視光はスポットを確認しやすく、赤外光を使用する場合は対象材の反射特性などを確認します。
  • 測定範囲・分解能のバランスを決める
    設置距離(基準距離)とワーク変動幅(測定範囲)を確認します。測定範囲の端では精度が低下する機種があるため中心付近での使用を推奨します。
  • 環境耐性・応答速度・出力を合わせる
    保護等級(IP)、耐振動・耐衝撃、動作温度範囲を確認します。切削油ミスト・溶接スパッタ環境では防塵防水・耐熱モデルを選びます。高速ラインでは必要な応答時間やサンプリング周期を確認し、上位接続はアナログ/RS-232C/EtherNet/IP/IO-Link等で整合をとります。

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通常の光電センサとレーザセンサの比較

同じ「光を使った検出」でも、レーザ光源は高い指向性と小さなスポットを得やすく、微細物体の検出に適した製品があります。設計段階での仕様比較でオーバースペックや検出不良を防げます。

光電センサとレーザセンサの性能比較

比較項目通常の光電センサ(LED)レーザセンサ
スポット径数mm以上の製品が多い1mm以下の小スポット品もある
検出精度機種・検出方式により異なる小スポットを生かした高精度な位置検出が可能。変位測定型ではμm~サブμm分解能の製品もある
検出距離検出距離数m~数十m対応品もある数m~数十m対応品もある。長距離でも小スポットを形成しやすい
微細物体検出スポット径や光学系に依存細線・微小穴・薄膜などの検出に適する場合がある
環境光の影響受ける場合がある波長選択フィルタや変調方式により低減できる場合がある
コスト低~中中~高
安全規制レーザ安全クラス表示は通常不要JIS C 6802 / IEC 60825-1 適用

※スポット径、分解能、測定精度、繰返し精度、検出距離などの性能値は、センサの方式・機種・測定範囲・対象物の材質や反射率・設置条件によって異なります。選定時は、各製品の仕様書を確認し、対象物サンプルを用いた事前評価を行ってください。

レーザセンサの測定原理(補足:三角測量法・TOF法・干渉法)

レーザセンサの代表的な測定原理には、三角測量方式、TOF方式、位相差方式、共焦点方式、干渉方式などがあり、測定距離・分解能・応答速度などの特性が異なります。

三角測量法

投光したレーザスポットが対象物表面で反射した光をPSD(位置検出素子)やCMOSアレイで受光し、受光位置のシフト量から距離・変位を算出します。短~中距離の変位測定に適し、μmオーダの分解能を実現できる機種もあります。

TOF(飛行時間)法

パルスレーザを照射し光の往復時間から距離を算出します。光速(約3×10⁸m/s)を利用するため、数m~数十mの長距離測定ができますが、短距離での分解能はやや劣ります。

干渉法

参照光と測定光の干渉縞からナノメートルオーダの変位を計測できる極めて高い分解能が得られる方式です。装置規模が大きく環境振動の影響を受けやすいため、主に精密計測機器・キャリブレーション用途に限定されます。

よくある質問

レーザクラスはどのように確認すればよいですか?

製品本体の銘板または取扱説明書に、JIS C 6802(国際規格IEC 60825-1に準拠)に基づくレーザクラス表示があります。クラス1は通常使用で安全、クラス2は可視光で、通常はまばたきなどの嫌悪反応によって瞬間的な被ばくから目が保護されます。クラス3Rは直接照射に注意が必要、クラス3Bは管理区域の設定・保護メガネの着用が求められます(労働安全衛生上の対応)。導入前に設備担当・安全衛生担当と連携してリスクアセスメントを実施してください。

対象物が鏡面・透明体の場合、正しく検出できますか?

鏡面(金属光沢面)は正反射が強く、拡散反射を前提とした三角測量型センサでは受光量不足になる場合があります。正反射受光型や受光角度を調整できるモデルの選択、または照射角度の工夫が有効です。透明体(ガラス・フィルム)は、透過型や回帰反射型、透明体の測定に適した変位センサなど、用途に応じた方式を選びます。機種選定時に対象物サンプルを用いた事前評価を推奨します。

レーザセンサと通常の光電センサはどう使い分けますか?

スポット径が小さく直進性が高いレーザセンサは、細径ワイヤ・薄膜・微小穴などLED光源の光電センサでは検出が難しい微細対象に向きます。一方、コストを抑えたい一般的な有無検出にはLED光源の光電センサが適します。検出対象の微細さと要求精度、コスト・レーザ安全クラスの確認要否で使い分けます。

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