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超音波センサとは?仕組み・種類・用途・選定方法を解説

超音波センサは、超音波の反射時間から対象物の有無・距離を非接触で検出するセンサです。検出対象・検出距離が決まれば、下の比較表で方式を絞り込めます。目的に応じて以下から進んでください。

このページの目次

超音波センサの種類を比較:直接反射型・透過型(対面型)・回帰反射型と測距方式

用途に対し、まずこの比較表で方式を絞り込みます。汎用的な単独設置では直接反射型、小型・薄物の有無検出では透過型、反射板(リフレクタ)を基準に安定した有無検出を行うなら回帰反射型が起点です。

種類/方式検出距離の目安主な検出対象特徴主な用途
直接反射型(拡散反射型/物体反射型)数十mm~数m程度固体・液体・粉体(反射率依存)単体設置可、調整容易、不感帯あり液面計測、ワーク有無、距離測定
透過型(対向型)数十mm~数m程度固体全般(小型・薄物含む)高安定・高感度、軸調整必要小型ワーク検出、搬送ライン確認
回帰反射型(反射板使用)数百mm~数m程度固体(パレット・容器など)反射板からの反射を基準に検出できるため、対象物の反射状態に左右されにくい/反射板の設置が必要車両・パレット位置、長距離の有無検出

※上表は検出方法・設置方式による分類です。距離の求め方である測距原理とは分類軸が異なります。距離測定には、超音波の往復時間から距離を算出するTOF方式が広く用いられます。用途や製品によっては、位相情報や受信信号の変化を利用する方式もあります。

超音波センサの選定フロー(検出対象→距離→環境→出力で絞る)

検出対象 → 検出距離・不感帯 → 設置環境 → 出力・応答速度の順にチェックすれば機種を絞り込めます。

  • 検出対象を確認する
    透明体・光沢面・黒色低反射体・液面・粉体など、一般的な光電センサでは検出が難しい対象でも、超音波センサであれば検出しやすい場合があります。小型・薄物の有無検出は透過型、汎用の距離・液面計測は直接反射型が起点です。
  • 検出距離と不感帯を合わせる
    各センサには最大検出距離とともに不感帯(最小検出距離)が設定されています。センサ直近の対象物は検出できないため設置距離の下限を確認します。液面が上昇してセンサに近づきすぎる用途では特に注意が必要です。
  • 設置環境と温度補償を確認する
    音速は温度に依存(20℃で約343m/s、0℃で約331m/s)するため、温度変動が大きい環境では温度補償機能内蔵機種を選びます。粉塵・水しぶきのある環境ではIP67以上の保護等級を選定し、油蒸気を伴う環境ではIP等級に加えて投光部・受光部のシール材が使用油剤に対して化学的に適合しているかメーカーへ確認してください。屋外・風路近傍では遮蔽措置か専用機種を検討します。
  • 出力形式と応答速度を用途に合わせる
    システム側の入力に合わせてアナログ出力、スイッチング出力、IO-Link対応などの出力を選びます。高速搬送・高速ピッキングではサンプリング周期と出力応答時間を確認し、ライン速度との整合を検証します。

補足:超音波センサの動作原理(圧電素子とTOF測距)

超音波センサの中核は圧電素子(ピエゾ素子)で、電気信号を機械的振動(超音波)に変換する送信動作と、受信した超音波振動を電気信号に変換する受信動作を担います。送受信用の超音波素子、または送信と受信を兼ねる超音波素子から発射された超音波パルスが対象物に当たって反射し、戻るまでの時間(ToF:Time of Flight)を計測することで距離を算出します。距離の算出式は「距離 = 音速(約340m/s)× 伝播時間 ÷ 2」です。音速は温度依存性があるため、精密計測が求められる用途では温度補償回路を内蔵した機種の選定を推奨します。

超音波センサは、対象物の色や透明性、周囲光の影響を受けにくいため、透明容器、光沢面、黒色ワーク、液面、粉体・粒体などの検出候補になります。一方で、吸音性の高い材料、傾斜面、凹凸面、泡立った液面、粉塵、センサ面への付着などによって反射波が弱くなり、検出が不安定になる場合があります。

よくある質問

超音波センサと光電センサの違いは?どちらを選ぶべきですか?

光電センサは光を利用して対象物を検出するため、一般的な反射型では透明体、光沢面、黒色低反射ワークなどの検出が不安定になる場合があります。 超音波センサは音波を利用するため、透明体・光沢面・黒色低反射体など、光電センサで検出が難しい対象にも適用しやすい特長があります。一方、超音波センサは応答速度が一般的に光電センサより遅く検出スポットが広いため、高速・微小ワークの検出は光電センサが有利です。対象物の材質・色・表面状態と要求される応答速度を基準に選定してください。

温度変化が大きい環境でも正確な距離計測はできますか?

温度補償機能を内蔵したモデルでは、温度変化による音速変化の影響を低減できます。補償なしモデルでは温度1℃の変化で距離誤差が約0.17%発生し、たとえば1mを計測する場合、温度が10℃変化すると約17mmの誤差要因になります。温度変動が頻繁な環境では温度補償機能の有無を仕様書で確認してください。

複数の超音波センサを近接設置すると干渉しますか?

同一周波数帯のセンサを近距離に複数配置すると、隣接センサの超音波を自センサのエコーと誤検知する相互干渉が発生する場合があります。対策としてメーカーが提供する同期(マルチプレックス)接続や時分割発振機能を活用するか、異なる周波数帯の機種を組み合わせます。設置ピッチと指向角の仕様を確認した上でレイアウトを設計してください。

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