ものづくりQ&A
- Question 超硬ラジアスエンドミルを再研磨に出す時の最適な摩耗状況を教えてほしい 社内規定で一定加工時間にて再研磨に出しているが、個人的にはまだ使える気がしている。 R部の摩耗や欠けが大きいと想定より研磨代が高かったり、研磨不可などが発生している。 再研磨に出す最適な摩耗状況がわかる基準があれば知りたい。 Answer 超硬ラジアスエンドミルの再研磨に出す最適な摩耗状況 超硬ラジアスエンドミルを再研磨して利用するには、摩耗幅が0.4~0.8mmのうちに再研磨するのが最適です。 摩耗状況により対応方針が変わりますので、下記の状態ごとの説明をご参考ください。
- Question ドリル加工のステップ量を教えて ドリル加工でステップ量を設定しようとしているのですが、明確に記載している資料がありません。 どの程度の値で入れればよいでしょうか? Answer 目安値を基準にステップ量を設定していきます すべてに当てはまる定性的なステップ量というのは無く、目安値を基準に作業効率とトラブル回避のバランスで決めます。 ステップ加工のポイント ステップ送りは切りくずがからまない、もしくはつまらないようにするためですが、それは被削材の種類、切削条件、刃形状、切削油で変わるので、すべてに当てはまる定性的なステップ量というのは無く、あくまで目安となります。 例えば鋳鉄、真鍮などは、キリコが細かく分断されますので、ステップ送りは不要です。 また、アルミなどはキリコがつながりやすく、振り回すと加工物が傷だらけになるばかりか、事故の原因にもなります。 加工硬化しやすいSUSなどは、ステップを入れすぎるとドリルの刃の摩耗を促進してしまうので、摩耗とキリコ詰まりによる折損防止のバランスは、難しいところではあります。タグ:
- 工具劣化や、精度が出ないなど、ドリル加工の「困った問題」について、改善方法をご紹介いたします。
- Question ツーリングを選定するとき、シャンクの規格がBT、BBT、NBT、WBTなど似たようものがあり、自分の工作機械に取付くかどうか選定に迷っています。 Answer 基本的には同じ規格の同じサイズから選定します。同じ規格でしたらメーカが異なっていても互換性があります。 また、異なる規格でも中には互換性があるものもありますので、違いを十分理解したうえでご選定下さい。 選定の参考になるよう、それぞれの規格の特長などをまとめて下記に掲載します。 BT規格 特長 主な使用加工機:マシニングセンタ テーパー:7/24、プルスタッドボルトを引込み機構で引き上げて固定 表1 BTシャンクの主な寸法タグ:
- Question 内径用旋削ホルダとチップを選定したい 内径用旋削ホルダとチップの選定にあたり、選定方法と注意点を教えてほしい。 Answer 内径用旋削ホルダとチップの選定方法のコツ 旋削ホルダとチップを選定するとき、ホルダを先に選定する方が効率的です。 メーカ各社のカタログは、旋削ホルダに適合するチップを探すのは比較的容易ですが、チップに対応するホルダは、掲載が分散していて比較しづらいことがあります。 内径用旋削ホルダの選定 加工目的に適したそれぞれの条件を選定する。タグ:
- 工具劣化や、切屑処理など、旋削加工の「困った問題」について、改善方法をご紹介いたします。タグ:
- Question 超硬ドリルで高精度穴加工(穴径公差H7、穴位置精度0.01以内)したい。 ドリルで位置決め穴加工していますが、穴位置ずれや穴径公差の振れ、穴の曲がりなどの問題が発生し位置決めが中々決まらない。お勧めの方法があったら教えてほしい。タグ:
- Question インコネル加工のポイントは? [被削材例] インコネル600、インコネル625、インコネル718、インコネルX750 Answer インコネルの特徴 インコネル、ハステロイは主にNi基の耐熱・耐食合金の商標です。 耐熱、対腐食性に優れた特性を持つ反面、熱伝導率がステンレスよりも低く、さらに靭性が高く粘り気があるために、高い切削温度が発生し、工具刃先に温度が集中しやすい特性があります。 そのため、ステンレス鋼以上に刃先が摩耗しやすく難削材と呼ばれています。 工具選定のポイント 工具材種は、ステンレス同様、耐摩耗特性に優れたコーティング付き超硬合金の選択が有効です。 工具形状は、切削時における切れ刃の負担を軽減する目的で、強ねじれ刃、多刃、ポジティブすくい角など最適な切れ刃形状の選択がポイントになります。タグ:
- Question カッターマークを消す作業を効率化したい カッターマークを手作業で消していますが、時間がかかる上、技術的に難しいため品質が不均一になりがちです。効率のよい方法を教えてください。 Answer カッティングファイバーを用いて効率化することが可能 カッターマークがついてしまう理由 超硬スクエアエンドミルで加工すると、取り付け時や加工時の工具の振れ、機械主軸の熱変位などで、工具刃先の先端がワークに食い込む作用が働きます。これにより、引っかき傷のようなカッターマークがついてしまいます。タグ:
- Question フライス加工後のバリ取りを自動化したい バリ取り工程の効率化を図りたいのですが、新たな設備投資をせずに実行できる方法はありますか? Answer マシニングセンターでのバリ取り方法 バリ取りを自動化しようとする場合、バレル研磨やショットブラスト、ウォータージェット等の機械装置を用いた方法が考えられますが、 新たな設備投資やマシニングセンターからのワーク移動の手間といった制約条件もあります。 それに対し、マシニングセンターで、切削加工に連続してバリ取りを行える工具として、バリ取りブラシやカッターがあります。 工具の使い分けは、主にバリ根元厚みを目安に行います。 「バリ根元厚みによる工具選定」はこちらタグ:
- Question 小径のねじ穴加工でタップがすぐ破損してしまい困っている M4以下の小径になればなるほどタップの折損が多くなってしまいます。 小径のねじをうまく加工するにはどうすれば良いでしょうか? Answer 切削タップの小径ねじ穴加工の限界 ねじ穴が小径になればなるほど切りくずを排出するスペースが小さくなり、その結果切りくずの詰まりが発生しタップの折損というトラブルが起こってしまいます。 小径ねじ穴加工に最適な工具 (1) 小径用ねじ切りカッターを使用すれば切りくずを細かく分断することが可能となり、安定した小径ねじ穴加工が可能となります。タグ:
- Question アルミ合金のタップ加工で溶着によるトラブルが発生して困っている。 アルミ合金にタップ加工をする際、工具へのアルミの溶着が原因となってタップが折損したり、ねじの精度が低下するといったトラブルが発生しています。 こうしたトラブルをどのように防げばいいのでしょうか? Answer アルミ合金の加工で溶着が発生するメカニズム アルミ合金は一般的に軟質で被削性は良好ですが、材料溶融点が低いうえ延性が大きいため、仕上面や工具に溶着しやすい欠点があります。一般鋼材用のタップで加工する場合、切れ刃のすくい角が不十分で刃先への溶着が著しく発生して加工困難となります。 また、構成刃先による面粗さの劣化や加工精度の低下といったトラブルも発生します。タグ:
- Question 高精度なねじを切るにはどうすればいいのか ドリルで下穴加工後切削タップでねじ切りを行っていますが、めねじの縮小や拡大、むしれなどが頻繁に発生してしまいます。 精度の良いめねじを加工するポイントは何ですか? Answer ねじ精度に及ぼす条件 (1) 下穴の管理 タップは下穴にならって切削をおこなう工具です。 下穴の精度が悪いとねじ精度も悪くなり、また、タップの寿命にも大きな影響を与えます。タグ:
- Question 穴の拡大・縮小を抑え、安定した穴仕上げ加工を行うための留意点を知りたい リーマでの穴仕上げ加工で、穴径が狙い値よりも拡大したり、縮小するといったバラつきが発生して困っています。 このような穴径のバラつきを抑え、安定した穴仕上げ加工を行うには、どういった点に気をつければいいでしょうか?タグ:
- Question 止まり穴加工で底面コーナー部の傷を防止したい 止まり穴加工で、底部コーナーの切削面にビビリ発生・切れ刃の食い込みなどに起因する傷の発生があると、ワークの強度・品質などに影響を及ぼす場合があります。こうした問題に対する解決策を教えてください。 Answer ビビリ、傷の発生原因と対策例 止まり穴底面部の切削時に発生する振動は、切削面の粗さ精度低下や傷発生などの直接的な原因になります。そのため、以下のような対策が有効になります。タグ:
- Question 深穴加工に時間がかかり、非効率で困っている 従来は、工具径の10倍を超えるような深穴加工はガンドリルを使用していましたが、加工に時間がかかってしまいます。 ソリッドドリルで高速加工をするにはどのような工具を選定し、どのような手順で加工すればよいのでしょうか? Answer 正しい深穴加工の方法 ソリッドドリルで深穴加工を行う場合、深穴専用に設計された深穴用ロングドリルを使用します。 ただし、深穴用ロングドリルは溝長・全長ともに長く工具剛性が低下するため、振れの発生に注意が必要です。 深穴用ロングドリルでの深穴加工では、通常の穴加工とは異なり、高精度な前加工と切削条件の調整などが加工のポイントになります。以下に、代表的な深穴加工の手順を示します。タグ:
- Question 穴の位置決めと面取りを同時に加工して効率を上げたい 現在穴加工の工程は、(1)センタードリルによる位置決め → (2)ドリルによる穴加工 → (3)カウンタシンクで面取り を行っていますが、工程を短縮して効率化したいと思っています。良い方法はありませんか?タグ:
- Question ボルト穴の座繰りまでドリル一本で加工して効率を上げたい 面取り加工と同様に、六角穴付ボルトの取り付け穴を加工する際、穴加工と座繰り加工を同時に行える工具があれば、加工時間短縮につながりませんか? Answer 段付きドリルを活用した工程短縮 ボルト穴と座繰りの同時加工にも、段付ドリルが使用されます。下穴を加工する小径部分と、座繰り部を加工する大径部分とを持った複合工具です。タグ: