ここではクリーンルーム用LCA(ローコストオートメーション)の周辺環境として、クリーンルーム用LCAの汚染制御の概念と、そこでの気圧/気流制御の狙いについて解説します。
(1)局所クリーン化技術とクリーンルーム用LCAの配置構成の関係
クリーンルームの汚染制御の概念図として、【図1】シェル状汚染制御の概念図があります。この考えは高いクリーンが要求される場合のクリーンルーム構造の概念図ですが、そのままLCA設備用局所クリーン化の設計の概念図としても適用できます。
クリーンルーム用LCAの配置構成は、次の2種類に大きく分類できるでしょう。
- スタンドアロン型のLCA装置
- プロセス型のLCAシステム(スタンドアロン型装置を工程順に連結させた複数台のシステム)
この2種類のLCA形態は、次図のクリーンルーム用LCA汚染制御の概念を、単独または連結して利用することで対応可能と考えられます。
(2)マクロな気圧制御とミクロな気流制御
■マクロな気圧制御とは
簡易クリーンスポット型の簡易クリーンブースなど外壁が閉ざされた形式の場合、外部の気圧変動(ドアの開閉など)により大きな室圧変動が生じ、気流の逆流(流入)が起こり得ます。これを避けるために簡易クリーンブース側の室圧を高く(例:2〜15Pa程度)しておく必要があります。
■ミクロな気流制御とは
簡易クリーンブース内のクリーンエアーの循環において小さな気流乱れで置換させるため、排気口の形状は排気の気流速度0.2m/s以上と成るように設計するのが好ましいとされています。