ローコストオートメーション(LCA)とは
ローコストオートメーション(LCA)とは、低投資で効果的な自動化を実現することです。言い換えれば、投資総額よりも得られる効果総額が大きな簡易自動化のことです。
即ち、
自動化=手段
を用いて、
効果総額=目的 > 投資総額=制約条件
を成り立たせること。
ここで
投資総額=構想や設計に費やした労務費(賃率時間)
+ ハード/ソフトウェアー購入費
+ 運用経費
LCAの対象システムは、
1.メカニカルLCA…<組立加工産業が主>
2.プロセスLCA…<化学プラント産業が主>
3.ビジネスLCA…<データ処理の合理化>
の3分野がありますが、ここではメカニカルLCAを中心に解説して行きます。
ローコストオートメーション(LCA)を考える視点
一般的には、全ての活動は、目的→手段の関係で考えられます。LCAはあくまでも手段です。
したがって、 目的を正確に理解することがLCAを考える視点で重要。
■例
朝の通勤時間帯に出社する(目的)には
都会では電車(手段)
地方では自動車(手段)で。
その1・・変化に強いLCAの勘所を解説します
日本のLCAの歴史は古く、1960年代の高度成長期から省人化(人手が足りない、労働コスト削減)の目的で活発になりました。
その後、自動車産業、エレクトロニクス産業、コンピューター産業などと産業の発展に伴い、自動化もFA(Factory Automation)CIM(Computer Integrated Manufacturing)FMS(Flexible Manufacturing System)へと進展を続けています。
しかし、製品寿命の更なる短命化の傾向から、大規模な生産ライン自動化システムが持つ変化の追従性の課題により、軽量で簡易的な自動化のニーズが世界規模で高まってきています。
このニーズは、まさしくLCAのことです。変化に強いLCAの勘所を解説します。
■例
携帯電話の製品寿命は半年。
この間に製品開発〜生産ライン準備〜量産実施
世の中のスピードはドッグイヤーからさらにマウスイヤーへ
その2・・賢いLCAの勘所を解説します
モノを効率よく造るためだけの「自動化」は飽和状態にあります。多様な分野において新しい付加価値が生み出せる効果的なモノ造りのための賢いLCAの構想・設計に役立つ情報の提供に努めます。