(1)クリーンルームの基本構造

 クリーンルームは、その清浄度により基本構造が違ってきます。一方向流方式の高品位クリーンルームは天井裏、室内、床下ピットの3つの階層構造(【図1】)から成り、その他は床下ピット構造を持たない構造が一般的です。

図1

(a)室内

 生産作業を行う場所である。室内の清浄度は、エアーフィルタから供給された清浄エアーが時間当たりに室内容積のエアーを何回置換させるかで制御される。したがって、コンパクトな室内が高効率となる。

(b)天井裏

 天井裏にクリーンルームの清浄度を維持させるための機材(フィルタ、ダクト、空調機・ユーティリティ、他)を設置し、空気の循環経路(SA:サプライエア)として利用される。

(c)床

 高品位のクリーンルームの床は、グレーチング床を持つ床下構造が採用され、クリーンエアーのリターン経路(RA:リターンエア)と生産設備用の補助機材(コンプレッサなど)や配管類・ユーティリティの設置に利用される。
 非一方向流方式のクリーンルームの床は、帯電しない床材を採用した床下構造のないもの。リターンエアは壁面下部に設置される。

(2)クリーンルーム内のレイアウト

図2

 クリーンルームの基本構造は、クリーン化三原則を実行・維持するための構造と成っています。

  • クリーンルームに入る人間は、【図2】の右手の更衣室でクリーン服に着替え、エアーシャワーでコンタミネーションを除去した後に室内に入る。
  • クリーンルームに搬入する設備は、【図2】左側の設備搬入室内で開梱・清掃しコンタミネーションを除去して室内に搬入される。
  • 製品や部品類は、準備室側に設置されたパスボックスから持ち込むことで、室内の清浄度低下を防止する。
  • 室内の各部屋は室圧制御により、清浄度の高い部屋へコンタミネーションが流入しないよう気流が調整されている。

(3)クリーンルームで使用する設備とクリーンルームレイアウト

  • ほとんどの生産設備は駆動部を持つため、摩擦摩耗によりコンタミネーションは必ず生じる。
  • また、真空成膜装置などは、一定時間使用後の清掃時には、真空チャンバ内壁の付着物がコンタミネーションとなる。
  • したがって、「生産設備からはコンタミネーションは生じるもの」と考えてクリーンルームの構造を設計する必要がある。
  • クリーンルームで使用する設備は、作業域とメンテナンス域が分かれた構造を採用したうえで両構造をパーティションなどで分離し、メンテナンス作業による室内作業域の清浄度低下を極力少なくするクリーンルームレイアウトを採用することが好ましい(【図1】、【図2】参照)。