「2個の摺動部品が擦れあって摺動する部分からは必ず発塵がある」と考えるのが、摺動機構の摩擦・摩耗・寿命の点からは適切です。したがって、クリーンルームで使用するLCA(ローコストオートメーション)装置の摺動機構部のクリーン化技術は、クリーン化技術三原則の項目-2「コンタミネーションを出さない」の考えで対策が採られます。
この摩擦・摩耗・寿命の経時変化を少なくする技術として潤滑技術があります。クリーンルームで使用するLCA装置の摺動機構部のクリーン化技術も、この潤滑技術が活用されます。
摺動機構部のクリーン化技術
摺動機構部からの発塵は次の2つが主な要因として挙げられるため、両者の対策を採ることが基本的な考えです。
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【図1】より
- ボールねじは回転運動をするためグリス飛散の影響が大きく、通常グリスの場合は運転後20時間程度までグリス飛散量が多く、その後は高いレベルで安定する。
- 低発塵グリスを使用すると、初期から発塵が少なく長時間にわたり安定している。
- 両者ともに、長期間での摩耗を抑制させるには、適時、グリス供給は必要です(【図2】参照)。
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