ボールねじの精度は「精密ボールねじ」について、JIS B 1192で規定されています。ここではボールねじの精度と等級について解説します。
ボールねじの精度を決める主項目は「リード精度」(注記参照*)です。この「リード精度」と「外観」の2項目の評価を「ボールねじの等級」と呼んで品質の区分をします。
注記*
* | リード精度:ナットの有効移動距離又はねじ軸のねじ部有効長さに対する累積代表リード誤差及び変動、並びに、ねじ軸のねじ部有効長さの間に任意にとった300mmに対する変動、及び、ねじ部有効長さの間の任意の1回転に対する変動について規定する(【図1】)。その許容値は【表1】【表2】による。 |
* | 外観:ボールねじの表面には割れ、機能上有害なきず、かえり、さびなどの欠点があってはならない。 |
=JISでは=
- ボールねじの精度等級は、6等級(C0、C1、C3、C5、C7、C10)に区分されます。
- C0、C1、C3、C5の4等級を精密ボールねじ、C7、C10の2等級を一般ボールねじと規定しています。
=ISO3408-1:1991では=
- ボールねじの等級を1、3、5、7、10の5等級に規定しています。位置決め用:1、3、5等級の3種を、送り用には7、10等級を用いるとしています。