以下の選定手順は、ヘッドプーリ *1 とテールプーリ *2 に同サイズのプーリを用いることを前提としています。
(ヘッドプーリとテールプーリのサイズが異なる場合でも手順3までは同様です)
ヘッドプーリが駆動プーリとなるようにしてください。
また、ベルトの取り付けと張力管理のため、従動側は押しねじ等によりアラインメントと軸間距離が調整できる構造としてください。

【手順1】有効張力(Te)を計算する

【手順1】有効張力(Te)を計算する

Te= 9.8(μ・G+G・H/C)

Te(N)
:有効張力
G(Kg)
:ベルト上に搭載される搬送物の総重量
μ
:テーブルとベルトとの摩擦係数(表1)
H(mm)
:揚程
C(mm)
:暫定軸間距離(機長)

表1 ベルトとテーブルとの一般的な摩擦係数

テーブル材 鉄 ステンレス アルミ UHMW ふっ素樹脂(例)
摩擦係数:μ 0.65 0.68 0.42 0.31 0.21

【手順2】設計張力(Td)を計算する

Td=K・Te

Td(N)
:設計張力
K
:過負荷係数
Te(N)
:有効張力

K=K1+K2+K3

K1
:稼働時間による補正係数
K2
:ベルト長さによる補正係数
K3
:ベルト速度による補正係数

表2 K1 1日の稼働時間による補正係数

(単位:時間)

~5 5~8 8~12 12~16 16~24
1.0 1.1 1.2 1.3 1.4

表3 K2 ベルト長さによる補正係数

(単位:mm)

~1500 1501~3000 3001~4500 4501~
0.3 0.2 0.1 0.0

表4 K3 ベルト速度による補正係数

(単位:m/分)

~ 60 61~90 91~120
0.0 0.1 0.2

【手順3】ベルト種類・ベルト幅・プーリ径を選定する

①Ta(許容張力)≧Td(設計張力)となるベルト種類・幅を、以下表5より選定してください。

表5 ジョイント加工ベルト 許容張力表

(単位:N)

ベルト種類 ベルト幅(mm)
10 15 20 25 30 40 50
S5M 120 180 - 300 - - -
S8M - 235 - 392 471 627 -
T5 58 87 116 145 - - -
T10 - 180 240 300 360 481 601
AT5 74 110 - - - - -
AT10 - 234 312 391 - - -

(単位:N)

ベルト種類 ベルト呼び幅
050 075 100 150 200
L 92 138 184 276 -
H - 163 216 324 432

②駆動プーリ、従動プーリとも、以下表6の最小許容歯数よりも歯数の多いプーリを選定してください。

表6 プーリ最小許容歯数

ベルト種類 ピッチ(mm) 最小歯数 プーリ径(mm)
L 9.525 14 42.45
H 12.7 14 56.60
S5M 5 14 22.28
S8M 8 24 61.12
T5 5 12 19.10
T10 10 14 44.56
AT5 5 20 31.83
AT10 10 14 44.56

【手順4】ベルト周長(歯数)・軸間距離を決める

①暫定軸間距離(C’)と概略プーリ径(Dp’)より、概略ベルト周長を求めてください。

Lp’=2・C’+π・Dp’

Lp’(mm)
:概略ベルト周長
C’ (mm)
:暫定軸間距離
Dp’(mm)
:概略プーリ径

②概略ベルト周長(Lp’)とピッチ(P)より、ベルト歯数(N)を求めてください。
ベルト歯数(N)は自然数に四捨五入をしてください。(最短サイズにご注意ください。)

N= Lp’/P

N
:ベルト歯数
P (mm)
:ピッチ

③ベルト歯数(N)とピッチ(P)より、正確なベルト周長を求めてください。

Lp= P・N

Lp (mm)
:ベルト周長

④下記式にて正確な軸間距離(C)を求めてください。

C= P・(N-Dz)/2

C(mm)
:軸間距離
Dz
:プーリ歯数

【手順5】軸間距離のアジャストしろが表7-a、表7-bよりも大きいことを確認してください。

軸間距離のアジャストしろ

表7-a 内側アジャストしろ(取付代)

ベルト種類 内側アジャストしろ
L 10mm以上
H 15mm以上
S5M 10mm以上
S8M 15mm以上
T5 5mm以上
T10 10mm以上
AT5 10mm以上
AT10 15mm以上

表7-b 外側アジャストしろ(張り代)

軸間距離(mm) 外側アジャストしろ
~500 5mm以上
501~1000 10mm以上
1001~1500 15mm以上
1501~2000 20mm以上
2001~2500 25mm以上
2501~ 軸間距離の1%以上

【手順6】ベルトを張る

表8に示す取付張力で、ベルトを張ってください。このときの軸荷重は取付張力の2倍となります。軸には十分な強度を持たせてください。

Fs= 2・Ti

Fs (N)
:軸荷重
Ti (N)
:取付張力(以下表)

表8 ジョイント加工ベルト 取付張力表

(単位:N)

ベルト種類 ベルト幅(mm)
10 15 20 25 30 40 50
S5M 60 90 - 150 - - -
S8M - 117 - 196 235 313 -
T5 29 43 58 72 - - -
T10 - 90 120 150 180 240 300
AT5 37 55 - - - - -
AT10 117 156 195 - - - -

(単位:N)

ベルト種類 ベルト呼び幅
050 075 100 150 200
L 46 69 92 138 -
H - 81 108 162 216

参考:オープンエンドベルト許容張力表 *3

(単位:N)

ベルト種類 材質 ベルト幅(mm)
6 10 15 20 25 30 40 50
S3M ポリウレタン 127 - - - - - - -
S5M ゴム - 310 490 - - - - -
ポリウレタン 215 323 539
S8M ゴム - - - - 950 - - -
ポリウレタン 647 1176 1412 1882
T5 ポリウレタン - 112 166 225 284 - - -
T10 ポリウレタン - - 299 397 529 627 862 1064
AT5 ポリウレタン - 147 221 - - - - -
AT10 ポリウレタン - - 469 625 781 - - -

(単位:N)

ベルト種類 材質 ベルト幅(mm)
025 037 050 075 100 150 200
XL ゴム - 45 70 - - - -
ポリウレタン 66 102 142
L ゴム - - 95 165 - - -
ポリウレタン 259 387 519
H ゴム - - - - 600 - -
ポリウレタン 397 529 799 1093

注釈

*1
ヘッドプーリ:進行方向に対して前方のプーリ
*2
テールプーリ:進行方向に対して後方のプーリ
*3
搬送以外の用途(伝動等)にてご使用の場合、S3Mは表中の約1/2、XL・L・H・S5M・S8M・T5・T10のポリウレタンベルトは表中の約2/3の許容張力にてご設計ください。