選定方法

  1. ストローク、および下記定格一覧から、LXアクチュエータの呼び形式を選定。
  2. 使用速度が、(表2)に示した最高速度以内になるようにボールねじリードを決定。(この時点では、仮選定となります)
  3. レール部に作用する荷重を検討し、「計算(寿命計算例)」の「等価荷重」にある①式 もしくは②式に代入。各工程の等価荷重Feを求め、「計算(寿命計算例)」の「平均荷重」にある③式に代入し、平均荷重Fmを求め寿命を計算する。
  4. ボールねじ、サポート軸受に作用する荷重を検討。「計算(寿命計算例)」の「平均荷重」にある③式に代入し、平均荷重Fmを求め寿命を計算する。

定格荷重(表1) *1

  レール部 ボールねじ部 軸受部(固定側)
軸方向
Type ブロック 基本動
定格荷重
C(N)
基本静
定格荷重
C(0N)
ラジアルすきま
(μm)
基本動
定格荷重
Ca(N)
基本静
定格荷重
C0a(N)
ねじ軸径
(mm)
リード
(mm)
谷径 ボール
中心径
(mm)
基本動
定格荷重
Ca(N)
静的許容荷重
P0a(N)
LX1502 ロング 2072 3701 -3~0 208 265 5 2 4.534 5.15 678 415
LX2001 ロング 3277 6199 -3~0 482 642 6 1 5.3 6.15 730 461
LX2005 822 1026 6 5 4.918 6.3
LX2602 ロング 6522 11871 -4~0 1712 2251 8 2 6.4 8.3 1637 1205
LX2605 1600 2097 8 5 6.46 8.3
LX2610 782 961 8 10 6.46 8.3
LX3005-B ロング 9732 17218 -4~0 1831 2389 10 5 8.2 10.3 2072 2197
LX3010-B 1129 1386 10 10 8.2 10.3
LX3005-S ショート 6305 9271 -4~0 1831 2389 10 5 8.2 10.3 2702 2197
LX3010-S 1129 1386 10 10 8.2 10.3
LX4510-B ロング 18450 32441 -6~0 4167 5945 15 10 11.7 15.5 4355 4106
LX4520-B 2499 3381 15 20 11.7 15.75
LX4510-S ショート 11826 17175 -6~0 4167 5945 15 10 11.7 15.5 4355 4106
LX4520-S 2499 3381 15 20 11.7 15.75

最高移動速度(表2) *2

最高速度(mm/sec)

Type リード
(mm)
レール長さ L(mm)
75 80 100 125 150 175 200 250 300 350 400 450 500 550 600
LX15 2 330 - 330 330 330 330 330 - - - - - - - -
LX20 1 - 190 190 - 190 - 190 - - - - - - - -
5 - - 694 - 694 - 694 694 633 - - - - - -
LX26 2 - - 290 - 290 - 290 290 290 - - - - - -
5 - - - - 521 - 521 521 521 521 446 - - - -
10 - - - - 1040 - 1040 1040 1040 1040 890 - - - -
LX30 5 - - - 410 410 - 410 410 410 410 410 410 370 300 250
10 - - - - 830 - 830 830 830 830 830 830 740 600 500
Type リード
(mm)
レール長さ L(mm)
340 390 440 490 540 590
LX45 10 550 550 550 550 550 550
20 1110 1110 1110 1110 1110 1110

レール部モーメント等価係数(表3)

Type ブロック数 Kp Ky Kr
LX15□□ 1個 0.2762 0.2762 0.0894
LX20□□ 1個 0.2279 0.2279 0.0667
2個密着 0.1443 0.1443 0.0668
LX26□□ 1個 0.1698 0.1698 0.0527
2個密着 0.1136 0.1136 0.0527
LX30□□ 1個 0.1367 0.1367 0.0445
2個密着 0.0917 0.0917 0.0445
LX45□□ 1個 0.1115 0.1115 0.0334
2個密着 0.0840 0.0840 0.0334

レール部静的許容荷重・静的許容モーメント(表4) *3

Type ブロック数 ブロック種類 静的許容荷重(N) 静的許容モーメント (N・m)
水平 Ma Mb Mc
LX15 1 ロング 3701 13 13 41
LX20 1 ロング 6199 27 27 93
2 12398 353 353 186
LX26 1 ロング 11871 70 70 225
2 23742 902 902 450
LX30 1 ロング 17218 126 126 387
2 34436 1515 1515 774
1 ショート 9271 63 63 208
2 18542 579 579 417
LX45 1 ロング 32441 291 291 972
2 64882 3945 3945 1944
1 ショート 17175 145 145 515
2 34350 1444 1444 1029

一軸アクチュエータの選定方法手順

Ma
=ピッチング
Mb
=ヨーイング
Mc
=ローリング

レール断面二次モーメント(表5)

Type 断面二次モーメント(mm4) 重心点(mm) 質量
(kg/100mm)
IX IY h W
LX15 1.0×103 1.7×104 3.4 0.13
LX20 3.2×103 5.2×104 4.4 0.22
LX26 1.0×104 1.4×105 6.1 0.37
LX30 2.5×104 3.1×105 7.8 0.60
LX45 8.8×104 10.4×105 11.0 1.10
IX
:X軸まわりの断面二次モーメント
IY
:Y軸まわりの断面二次モーメント

一軸アクチュエータの選定方法手順

表荷重係数 fw(表6)

振動・衝撃 速度 fw
微 微速の場合 V≦0.25m/s 1~1.2
小 低速の場合 0.25m/s<V≦ 1m/s 1.2~1.5
中 中速の場合 1m/s<V≦2m/s 1.5~2
大 高速の場合 2m/s<V 2~3.5

寿命

LXアクチュエータは、レール部・ボールねじ・支持軸受けの各寿命を計算し、この結果の一番短い値を、アクチュエータの寿命として決定します。

負荷質量W
:W kg
ストローク
:Ls mm
加速度
:a mm/s2
最高速度
:v mm/s
重力加速度
:g=9.81m/s2
姿勢
:水平
速度線図
:(図1)
荷重作用状態
:(図2)

速度線図(図1)

荷重作用状態(図2)

検討(選定)

負荷質量W(kg)、最高速度V(mm/s)から仮の型番を選定します。次に、加速度・最高速度・ストロークから、速度線図を作成します。この速度線図を作成できる条件が、選定計算の基本となります。

計算(寿命計算例)

LXアクチュエータのレール部に作用する荷重作用状態(図2)を検討し、各々の荷重を下記式(シングルナットブロック仕様は①式・ダブルナットブロック仕様は②式)に代入して等価荷重Feを求めます。

等価荷重

  • シングルブロックの場合

    等価荷重 数式1

  • ダブルブロックの場合

    等価荷重 数式2

Fe
:等価荷重
FH
:ブロックに作用する水平方向荷重
FV
:ブロックに作用する上下方向荷重
Ma
:ブロックに作用するピッチング方向モーメント
Mb
:ブロックに作用するヨーイング方向モーメント
Mc
:ブロックに作用するローリング方向モーメント
Kp
:ピッチング方向モーメントに対する同等価係数
Ky
:ヨーイング方向モーメントに対する同等価係数
Kr
:ローリング方向モーメントに対する同等価係数
YH,YV,Yp,YY,YR
:1.0または0.5

モーメント荷重を受けながら使用する場合には、表3のレール部モーメント等価係数を乗じて荷重計算を行ってください。
等価荷重Feを求める式①および②においてFH、FV、KpMa、KyMb、KrMcのうち最大のものを1.0それ以外を0.5とする

平均荷重

LXアクチュエータは、加減速に伴いMa・Mbが変動しますので、③式より平均荷重Fmを求めます。

平均荷重 数式3

Fm
:変動する荷重の平均荷重(N)
LS
:全走行距離(km)

レール部寿命

LXアクチュエータのレール部の寿命は、④式より求めます。

レール部寿命 数式4

L
:レール部寿命(Km)
La
:走行距離(Km)
fw
:荷重係数
C
:レール部の基本動定格荷重(N)

ストローク長さと毎分往復回数が一定の場合、寿命時間は⑤式によって算出できます。

レール部寿命 数式5

Lh
:寿命時間(h)
ℓs
:ストローク(mm)
n1
:毎分往復回数

ボールねじ部・支持部寿命

軸方向にかかる荷重から平均荷重を求めます。ボールねじ・支持部ともに⑥式より計算します。平均荷重は、③式より求めます。

ボールねじ部・支持部寿命 数式6

Lr
:ボールねじ部寿命(km)
ℓ
:ボールねじのリード(mm)
fw
:荷重係数
Ca
:ねじ部・支持部の基本動定格荷重(N)

定格寿命計算例

1.使用条件

検討型式
:LX2602シリーズ
レール部
:C(基本動定格荷重)=6522N Co(基本静定格荷重)=11871N
ボールねじ部
:Ca(基本動定格荷重)=1712N Coa(基本静定格荷重)=2251N
支持軸受部
:Ca(基本動定格荷重)=1637N Poa(基本静定格荷重)=1205N
負荷質量
:10kg
速度V
:250mm/s
加速度a
:833mm/s2
移動距離Ls
:200mm
重力加速度g
:g=9.81m/s2
姿勢
:水平
速度線図
:(図3)
荷重作用状態
:(図4)

速度線図(図3)

荷重作用状態(図4)

2.検討(仮選定)

移動距離200mmを、加速度833mm/s2および最高速度250mm/sで使用する。これらの条件から、LX26シリーズを使用すると仮定する。(選定ソフトは、ミスミホームページ内で、お客様登録後に使用可能です。)

3.計算:レール部の検討

ナットブロック1個使用の条件に合わせ、表のモーメント等価係数を乗じて負荷荷重に換算します。

■ナットブロックの負荷荷重

1)等速時
ナットブロックの負荷荷重 1)等速時

2)加速時
ナットブロックの負荷荷重 2)加速時

3)減速時
ナットブロックの負荷荷重 3)減速時

静的安全係数

ナットブロックの負荷荷重 静的安全係数

■定格寿命

軸方向平均荷重

軸方向平均荷重

定格寿命

定格寿命

fw
:荷重係数 1.2
L
:走行距離

3.計算:ボールねじ部の検討

速度線図より、各部の軸方向荷重を求め、平均荷重を求めます。

■ボールねじ部寿命

軸方向荷重
1)等速時
ボールねじ部の検討 1)等速時

2)加速時
ボールねじ部の検討 2)加速時

3)減速時
ボールねじ部の検討 3)減速時

静的安全係数

ボールねじ部の検討 静的安全係数

■座屈荷重

座屈荷重 数式1

P1
:座屈荷重
ℓa
:取付間距離 250(mm)
E
:ヤング率 2.06×105(N/mm2)
n
:取付方法による係数
0.5
:安全係数
I
:ねじの軸の最小断面2次モーメント

座屈荷重 数式2

d1
:ねじ軸谷径 6.46(mm)

■許容引張圧縮荷重

許容引張圧縮荷重 数式

P2
:許容引張圧縮荷重
δ
:許容引張圧縮応力 147(N/mm2)
d1
:ねじ軸谷径 6.46(mm)

■危険速度

危険速度 数式

N1
:危険速度
ℓb
:取付間距離
E
:ヤング率 2.06×105(N/mm2)
λ
:取付方法による係数(固定-支持3.927)
γ
:密度(7.85×10-6kg/mm3)
0.8
:安全係数

■DN値

DN値 数式

D
:ボール中心径(8.3mm)
N
:使用最大回転数(min-1)

■定格寿命

軸方向平均荷重

定格寿命 軸方向平均荷重

定格寿命

定格寿命 数式

fw
:荷重係数 1.2
ℓ
:ボールねじのリード 2(mm)

3.計算:支持軸受部の検討

軸方向荷重

支持軸受部の検討 軸方向荷重

静的安全係数

支持軸受部の検討 静的安全係数

■定格寿命

軸方向平均荷重

支持軸受部の検討 定格寿命 軸方向平均荷重

定格寿命

支持軸受部の検討 定格寿命 数式

fw
:荷重係数 1.2
ℓ
:ボールねじのリード 2(mm)
LX2602 レール部 ボールねじ部 支持軸受部
静的安全係数 114.09 241.76 129.42
座屈荷重(N) - 5562.02 -
許容引張圧縮荷重(N) - 4818.06 -
危険速度(min-1) - 12485 -
DN値 - 62250 -
定格寿命(km) 1.6×106 25.64×106 22.41×106
最大軸方向荷重(N) - 9.311 -
使用最大回転数(min-1) - 7500 -

注釈

*1
レール部の定格荷重は、ブロック1個あたりの定格荷重です。
実際の寿命計算には、技術計算ソフトをご利用ください。
*2
表中の値は、ボールねじの危険速度とDN 値によって算出された参考値です。
モータの回転数や運転条件等を考慮した保証値ではありませんので、ご注意ください。
*3
ブロック2個タイプは、2個密着時の値です。
上記表の値は、静的な場合の参考値となります。
実際の寿命計算には、技術計算ソフトをご利用ください。