台形ねじ 技術計算
■計算手順
台形ねじナットに異常摩耗が発生しないことを確認するために使用条件から接触面圧P、すべり速度Vを算出します。
算出したPとVの値よりPV値グラフから交点を算出します。
PV値グラフの1もしくは2の線の内側に交点があれば異常摩耗は発生しないと判断できます。

1.ナット材質の選定
①接触面圧P(N/mm2)
P= Fs Fo×α
Fs:軸方向荷重(N)
Fo:動的許容推力(N) ⇒以下、台形ねじナット仕様を参照
α:α=9.8(黄銅)、0.98(樹脂)
(動的許容推力:ねじ軸とナットに作用する接触面圧が9.8N(0.98N)/mm2のときの推力)
②すべり速度 V(m/mim)
V= π・d2・n cos(d)×10-3
d2:ねじ軸有効径(mm) ⇒以下、30度台形ねじ仕様を参照
n:ねじ軸毎分回転数(min-1)
d:ねじ軸リード角(度) ⇒以下、30度台形ねじ仕様を参照

2.ねじ効率と発生推力
③ねじ効率 η
η= 1-μtan(d) 1+μ/tan(d)
μ:動摩擦係数
d:ねじ軸リード角(度) ⇒以下、30度台形ねじ仕様を参照
④発生推力 Fa(N)
Fa= 2π・η・T R ×103
η:ねじ効率
T:入力トルク(N・m)
R:リード(mm)

■台形ねじナット仕様
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■30度台形ねじ仕様
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●振れ測定方法

30度台形ねじ用無給油ナットの特長

ミスミの無給油ナットは、右記摩耗試験より判断できますように、グリースを45時間毎に1回給油したものと同等の効果が得られます。
初期なじみグリースを塗布した後は、無給油での運転が可能となります。
特に、低速運転で使用時に高性能を発揮します。










