回転モータの回転トルク(力)や回転数(移動距離)をボールねじに正確に伝動させる場合、採用した伝動機械要素の特徴で組立作業の難易度、精度、寿命/信頼性などが変わってきます。ここでは、カップリング継手について解説します。
(1)カップリングの役割
回転モータとボールねじの2本の軸を連結させる場合、初期状態(静止状態)で如何に高精度に連結させても、可動状態では次のような連結状態の変動要因があります。
- 運転中のボールねじのたわみ
- 2本の軸の熱膨張による軸の変形と変形応力
- ボールねじの支持部(サポートユニットなど)の変形
- 長時間使用後では軸受けの磨耗による摩擦抵抗の偏り
したがって、剛体で2本の軸を連結する方式ではなく、伝動機械要素が1.〜4.の変動要因を解消させるたわみ軸継手(カップリング)を採用します。
(2)カップリングの種類・構造・特徴
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