定荷重ばねとは
一定の曲率で曲げられた長尺の板ばねであり、直線に引き伸ばすときに生じる戻り力(荷重)はストロークにかかわらず一定です。
特長
- 最大荷重に達した後は、ストロークをいくら伸ばしても荷重は一定です。(ドラムが1/2回転してはじめて最大出力に達します)
- 通常の線ばねでは、引き戻された時にも、その線ばね自体のスペースが必要ですが、定荷重ばねでは長尺のストロークのものが小径のドラムに収まるため場所をとりません。
使用方法
- 定荷重ばねはドラムにセットされ端部には副板が取り付けられています。使用に際してはドラムにシャフトを通したものを片端とし、副板を他端として使用します。
- 副板の取付穴を利用し、ビスで取付けます。
- 本体を固定し副板を引き出す(図1)か、副板を固定し本体側を引き出して(図2)ご使用ください。
- 出力が足らない場合は複数個使用してください。
使用上の注意
- ドラムに巻きつけてありますが、内端は止められていません。従って規定ストローク以上引き出すと、ばね部がドラムから外れて危険です。
- 荷重はご希望の値に丁度よいものがない場合、一段高いものを選び、相手荷重の方にバランスウェイトを足すなどして調整してください。
- ストロークは500mm、1000mm、1500mmの3種類のみですが、ストロークの範囲内であれば、余分な長さがあっても、使用上及びばねの特性上全く差し支えありません。
- 耐用回数は規格表のとおりです。伸縮(往復)を1回として示します。耐用回数をこえると、荷重が低下し、ばね表面に部分的な亀裂が入ります。
その状態で使用を続けますと危険です。対で使用している場合は他方も寿命に達しているので同時に交換してください。
取付上の注意
- ばね部が他の構造物に接触しないようにしてください。
- 軸方向に対し、引き出し方向が直角になるようにしてください。
- 収縮時に副板がばね部に接触しないようにしてください。
- 常にばね部が水平に引き出されるように設置し、ばね部に歪み(折れ)が生じないようにしてください。
- ドラムとシャフトがスムーズに回転しない場合、ばね部に無理な力が加わり、劣化につながります。
- ブラケットを使用する場合、図3のように上方向から引き出してご使用ください。図4のように下方向から引き出すように使用すると、ばね部がブラケットと接触する可能性があり、ばね部がゴミ等の異物を巻き込むと劣化につながります。