ねじの歴史
ねじの発明者は、アルキメデス!?
ねじの発明者に関する正確な記録は、残っていません。
しかし、古代キリシヤ時代の高名な数学者アルキメデス(紀元前287-212年)という説が有力です。
アルキメデスと言えば、金と銀との比重差(もしくは浮力の差)を利用して、
王の冠が純金製ではないことを証明したエピソードが有名です。
紀元前2世紀の文献に揚水用の水ねじが登場しており、青年だったアルキメデスによる発明とされています。
後に、論文の中であらゆる重さのものを動かすことが可能だと主張し、
先ほどの冠の持ち主である王に、証明してみせよとの挑戦を受け、75トンもの船を動かしました。
ウォームねじを応用したと言われており、ねじの発明者はアルキメデスという根拠となっています。
日本では、1543年にポルトガル人が種子島に漂着した時に、火縄銃とともに伝来したとされています。
この火縄銃の銃身の後ろ側を塞ぐ尾栓に、おねじとめねじが使われており、
暴発・不発を防ぐための重要な機構でした。
鉄砲職人であった刀鍛冶八板金兵衛は、自分の娘若狭をポルトガル人に嫁がせてまで、
このねじの作成法を習得したという説もあります。
ねじがどれほど貴重な技術であったかが、わかります。
参考文献: 「ねじとねじ回し」 ヴィトルト・リプチンスキ著 春日井晶子訳 早川書房
ねじの役目
ねじの役目は大きく3つ。必ず覚えましょう。
① 締結・結合
-固定する(例:ねじ)
-つなぎ合わせる(例:継手)
② 計測
-長さを測る(例:マイクロメータ)
③ 伝達
-回転運動→直線運動へ直線運動→回転運動へ(例:ボールねじ、アクチュエータ)