[2023/11/22公開]
Question
フライス盤用コレットとはなんでしょうか?
フライス盤用コレットとはどのようなものですか?用途や種類を教えてもらえますか?
Answer
フライス盤用コレットとはコレットホルダに切削工具を取り付けるための円筒状のアダプターです。コレットは主にストレートコレットとテーパコレットに分けられます。
フライス盤用コレットを交換することで、さまざまな径の切削工具を1つのコレットホルダに取り付けることができます。コレットは弾性変形により切削工具を把持しますが、切削工具の振れなど加工精度に直結しますので、消耗品として定期的な保守点検が必要です。コレットは形状からストレートコレットとテーパコレットに分けられます。その他タップ加工用のコレットもあります。コレットを選定する際は使用するコレットホルダに適合するコレット型式のなかから切削工具のシャンク径を選びます。以下に各コレットの説明を記載していますのでご参照ください。
ストレートコレット
ストレートコレットは外径がストレート状のコレットを指します。外径と全長がコレットホルダに合えば取り付けることはできます。ただし端面給油や刃先給油などの内部給油の対応有り無し、切削工具位置調整構造付き、内部の溝によるスリップ防止機能など性能が異なるものがさまざまあります。コレットホルダにコレット型式が指定されている場合は、指定のコレットを選択することをおすすめいたします。
(参考)ストレートコレットの主な呼びサイズ(外径):Φ20、Φ25、Φ32、Φ42
(参考)エンドミルシャンクの主なサイズ(内径):Φ4、Φ6、Φ8、Φ10、Φ12、Φ16、Φ20、Φ25、Φ32
テーパコレット
テーパコレットには標準規格のERコレットとメーカー規格の専用コレットがあります。
ERコレットはテーパ角度が片角で8°、両角では16°になっており、外寸も決まっていますので共通に使えます。ただしAやAAなどの精度等級、端面給油や刃先給油などの内部給油対応有り無しなどの違いもありますので、ご注意ください。
(参考)主なERコレット呼び径:ER11、ER16、ER20、ER25、ER32、ER40
メーカー規格のテーパコレットはテーパ角度も外形状もさまざまで、共通性はありません。コレットホルダそれぞれの専用品となりますので適合型式より選定します。
タップコレット
タップコレットはタップホルダ(タッパ)に取り付けて使いますが、トルクリミット機能、定位置でのクラッチ機能、シンクロ機能、逆転機能など、タップホルダ側に持たせるタイプとコレット側に持たせるタイプとさまざまですので、タップコレットはタップホルダそれぞれの専用品となります。