[2024/6/5公開]
Question
三次元測定機で効率よく測定を行うための改善策はありますか。
- 測定する箇所に応じての段取りに時間がかかっている。
- 測定工程に手間を取られ、工場全体での生産性が向上していない。
Answer
治具から行う測定効率の向上
加工や組付けの生産効率を改善しても、測定工程に手間取られ停滞しているとその改善が無駄になってしまいます。測定時の治具を見直すことで他工程の改善が有効になるように、測定の方法を見直し、測定工程の改善を図る方法をご提案致します。
測定の稼働率を向上する方法
①多面測定による工程集約
測定箇所に応じて、プローブを走らせるために都度机上でのワークの姿勢変更が必要だと、その段取りの時間は測定機が停止してしまいます。
嵩上した状態でクランプし、複数面を一度に測定できるようにすることで、姿勢替えによる段取り回数を削減し、工程集約が可能になります。
②多数個取りによる稼働時間の向上
小ロットでのワーク測定は、段取り回数が増えてしまい測定機の停止時間が増え、測定機のスペックを最大限に活かすことができません。
ワークを多数個取りすることで、測定機の長時間無人稼働を実現し、アイドルタイムの削減をすることが可能になります。
③外段取りによる停止時間の削減
測定治具の構築を机上で行うと、その間は測定機を稼働することができません。
治具構築を機外で行うことで、机上での段取り時間を削減し、測定機の稼働時間を向上させることができます。
④汎用治具による専用治具作成時間の削減
測定するワークの種類に応じて専用治具を設計していては、製作に時間を取られるだけでなく、管理にも手間がかかってしまいます。
汎用的に使用できる治具セットを準備しておくことで、必要以上の治具製作を避けることができ、コスト削減に繋げることもできます。
使用事例
測定効率を向上させる治具の導入
多数個取りを可能にする測定治具。
ワークの嵩上げで底面も同時に測定可能。
出典:株式会社ナベヤ