無電解めっきには、ニッケルめっきのほかに次のようなものがあります。
(1)無電解金めっき
金-ボロン合金めっきが、微小な電子部品などに用いられています。 |
(2)無電解銀めっき
銀鏡反応として昔から様々な方面に使われてきました。電鋳母型に電気伝導性を与える導電処理や、魔法瓶のガラス容器内面の鏡面化処理に使われています。
(3)無電解クロムめっき
三価クロムからの置換めっきでありますから、厚膜はできません。
(4)無電解コバルト合金めっき
磁性めっきとしてメモリーに使われます。コバルト・鉄・りん合金めっき、コバルト・タングステン・りん合金めっき、コバルト・ニッケル・マンガン合金めっきなどがあります。コバルト単独の無電解めっきもあり高密度メモリーとして用いられます。
(5)無電解錫めっき
浸漬錫として昔から使われてきました。これも置換めっきですから厚膜はできません。一時防錆、絞り潤滑用、はんだ付け性向上などに使われています。
(6)無電解銅めっき
常温で、1um以下の薄膜しか得られない方法と、高温浴で20〜30umの厚膜が得られる方法があります。前者はプリント基板のスルホールめっきや一般プラスチックめっきの導電化処理として、後者はプリント基板などの回路形成などに使われます。
(7)無電解パラジウムめっき
価格が安くて電気的性能が優れているので、金めっきの代替として電気接点やコネクターに使われています。 |
(8)無電解はんだめっき
置換めっきで、電子部品やプリント基板上の銅の上に施されます。
※ | 無電解めっきとは 無電解めっきは、めっき槽に外部から電気エネルギーを与えないでめっきする方法です。一般的には次のように分類できます。 無電解めっき=化学めっき=置換めっき+触媒型めっき 置換めっきは、めっきされる金属(ワーク)がめっき液に溶解して、その代わりにめっき液中の金属が析出する方法で薄膜しか得られません。一般にいう無電解ニッケルは触媒型で、触媒作用のあるワークの表面にだけ金属が析出する方法で、厚膜が可能です。 |