金属材料の材料記号LCA（ローコストオートメーションを支える機素材料の基本-6）

　ここでは、JIS鉄系材料を事例に、金属材料の記号の識別方法を解説します。

■材料記号の識別方法の解説
（参考：手塚、米山著；設計者に必要な材料の基礎知識、日刊工業新聞社）
　JISの材料記号は材質、素材の形状・種類、用途、引張強さなどが解るように表示されています。したがって、LCA（ローコストオートメーション）設計者は材料記号の識別方法を理解しておくことは、設計時の適正素材選定や選定ミス防止に要求される能力といえます。

（1）記号の識別方法

（a）普通鋼、特殊鋼、鋳鍛鋼、鋳鉄の場合

図（a）普通鋼、特殊鋼、鋳鍛鋼、鋳鉄の場合

（b）機械構造用鋼の場合

（1）炭素鋼

図（b）機械構造用鋼の場合（1）炭素鋼

（2）合金鋼

図（b）機械構造用鋼の場合（2）合金鋼

（2）形状や製法を示す記号

（a）記号のつけ方

　材料記号の最後に追記させます

（b）形状を示す記号の例：SUS304CP

W（Wire）

線		 CP（Cold Plate）

冷延板		 TP（Pipes）

配管用管

（c）熱処理方法を示す記号の例：SM570Q

A（Annealing）

焼きなまし		 N（Normalize）

焼ならし		 Q（Quench ＆ Temper）

焼入れ焼戻し		 R（as-rolled）

圧延のまま