材料の選定で、迷わない!基本的な材料や表面処理の特性・選び方をひとまとめ

よく使われる金属材料

鉄鋼材料

鉄鋼材料

特徴: 安価、加工性がよい、熱処理で多彩な性質の変化を示す、リサイクルしやすい。

※下記特性値は標準値であり、保証値ではありません。
種類 材料記号 用途 特徴
構造用鋼 SS400 一般機械部品 最も汎用的な鋼種。加工性、溶接性が良好
炭素鋼 S45C 一般機械部品 焼きならし: 引張り強さ570N/mm2以上 硬さHB167~229
焼入れ焼き戻し: 引張り強さ690N/mm2以上 硬さHB201~269
S50C 焼きならし: 引張り強さ610N/mm2以上 硬さHB179~235
焼入れ焼き戻し: 引張り強さ740N/mm2以上 硬さHB212~277
クロムモリブデン鋼 SCM435 強度を要する一般機械部品
例: ねじ
焼入れ焼き戻し: 930N/mm2以上
硬さHB269~331以上
高炭素クロム鋼 SUJ2 耐摩耗性の必要な部品
例: シャフト・ベアリング
高周波焼入れにより、硬度58HRC以上
熱間圧延鋼板 SPHC 一般機械構造用部品 いわゆる板金。高温状態で圧延された材料で板厚が1.2~14.0mm。表面には酸化物のスケールが付着して黒い。一般的な使用板厚は、6mm以下
冷間圧延鋼板 SPCC カバー、ケースなど いわゆる板金。SPHCを常温に近い温度で圧延製造。標準板厚は0.4~3.2mm。寸法精度が高く、肌が美しい。曲げ、絞り、切断の加工性良好。溶接性も良好
ステンレス鋼
オーステナイト系
SUS303 防さびの必要な機械部品
例: ボルト、ナットなど
SUS304より、切削性が良好だが、耐食性はやや劣る。磁性なし
SUS304 防さびの必要な機械部品
例: 食品設備、一般科学設備など
最も代表的なステンレス鋼。一般耐食鋼、耐熱鋼として使用される。磁性なし
SUS316 防さびの必要な機械部品 SUS304にモリブデンを添加したステンレス鋼。SUS304より、耐食性、耐酸性、耐海水性に優れる。磁性なし
ステンレス鋼
マルテンサイト系
SUS440C 防さびの必要な機械部品 耐食性はオーステナイト系に比べて劣る。焼入れ可能。磁性あり
非鉄金属材料

非鉄金属材料

アルミニウム 特徴: 比重が小さい(2.7g/cm3 鉄の約35%)。導電性、熱伝導性が高い。
海水・酸・アルカリに侵されやすい。空気中や水中では薄い酸化被膜ができて、腐食を防止。
鋳造性や加工性に優れ、常温や高温で、圧延、線引き、プレスが可能。

種類 材料記号 用途 特徴
Al-Cu系合金 A2017 一般用強力材
例: 航空機材料、各種構造材、製作機械部品
ジュラルミン。熱処理合金で強度が強く、切削加工性も良好。溶接性は劣る
Al-Mg系合金 A5052 一般用強力材
例: 船舶、車両、建築材、飲料缶、機械部品
中程度の強度を持った代表的な合金。耐食性、静形成、溶接性、耐海水性が良好
Al-Mg-Si系合金 A6061 一般機械部品 熱処理型の耐食合金。T6処理により、かなり高い耐力を得られる
A6063 一般機械部品構造用材
例: 強度が必要でない機械部品やプレート
押し出し材として多用。A6061より強度が低いが、押し出し性、複雑な断面形状の形成が可能。耐食性、表面処理も良好

銅

銅 特徴: 導電性、熱導電性が高く、反磁性。展延性があるが、加工硬化する。
鉄より、耐食性に優れる(空気中に湿気や炭酸ガスがあると緑青を生じる)
清水には侵されないが、海水には弱い。収縮率が大きく、鋳造しにくい。

種類 材料記号 用途 特徴
無酸素銅 C1020 高い性能を要求される 電線、放熱板など 市販の銅の中では最高純度。高温に加熱した際にもろくならない
タフピッチ銅 C1100 導電材料、建築用、蒸留釜、ガスケットなど 最も汎用的な銅で、導電性、熱伝導性に優れる
真鍮板 C2801 打ち抜いたり、折り曲げて使用する配線器具部品、ネームプレート、計器盤など 銅合金の中では強度が高く、展延性がある
快削黄銅 C3604 バルブ部品など切削を要する加工部品 鉛と亜鉛を含む合金。鉛を添加して真鍮の被削性を改良したもの。引張り強度が高く、展延性が良好

実際の選定の際は、カタログなどに掲載の特性表もご覧ください