LCA(ローコストオートメーション)メカニズムの正確な運動や位置決め、サイクルタイムの短縮には、起動から停止までの一連の運動をより高速化しなければなりません。併せて滑らかでぎこちなさのない静かなメカニズムの選定が必要です。そのためには、各種の運動の特徴とそれらの運動を実現させるメカニズムを理解しておくことが重要です。ここでは運動の種類と関連する機構を解説します。なお、実際のLCAでは複数個の運動がお互いに連なって機構を構成します。

 運動の種類:慣性の取り扱いが容易なことから、原動側の運動形態のほとんどは回転運動です。

1. [連続]と[間欠]
2. [直線]と[曲線]
3. [往復]と[回転]
4. [平面]と[立体]
5. [等速]と[不等速]
6. [等加速]と[不等加速]
7. [可逆]と[不可逆]
8. [変速]
9. [平行]
10. [比例]
11. [倍力]
12. [複合]

 LCAメカニズムで多用される運動の種類と、それらを実現する機構の例を示します。

運動の種類 代表的な機構(解説)
原動側 従動側
等速回転運動 間欠 カム、ゼネバ、つめ車 など
(LCAでは連続運動よりも、間欠運動が多い)
変速
(増速、減速)
歯車、ベルト、摩擦車 など
(従動側の減速に原動側をマッチングさせるために多用)
平行 ベルト、リンク など
(運動の方向性を維持しつつ動く機構が構成できる)
揺動 リンク、カム など
(回転をコンパクトな機構で複雑な動きにできる)
倍力 トグル、ねじ など
(てこの原理の応用機構で増力し伝達できる)
等速度
<不等速度>
ラックとピニオン、カム、ベルト、歯車 など
(等速回転運動を不等速の往復直線運動に変換する機構はコンベアの間欠早送りなどに利用されている)
等加速度
<不等加速度>
カム など
(加速度の制御では重量の軽量化がポイント。不等加速度運動の制御では振動や騒音対策などが要求される)

図1

 上図のLCA機構の中では、原動側モーターの回転運動をカップリングを介してカムの回転運動に換え、リンクとロッドエンドのエレメント(機素)により、複雑な揺動運動に換えたものです。