真空チャックは古くから使われてきたチャックですが、一部の分野でしか使用されず、機械加工に携わる方にとってはあまり馴染みのないチャック方式ともいえます。また、真空チャックのワーククランプ力は、メカクランプと比較して非常に弱いのが特徴であり短所でもありますが、使い方よっては大変便利なチャッキング方式でもあります。
この度は真空チャックの特徴を改めてご紹介致します。是非ご一読ください。
■機械加工時の悩み
- 電磁チャックを使用しており、非磁性材を固定できない
- 段取り時間がかかっている
- 薄いワークをバイスで固定すると、歪みが大きく加工中にビビりが発生する
■真空チャック導入のメリット
- エアーによる吸着のため、ステンレスやアルミニウムや樹脂などの非磁性材を簡単に固定することができる
- ワークが真空チャックに吸着するため、ビビり発生を抑えることができる
- クランプによる歪みが発生せず、加工精度がよい
動画で見る使用例
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■本商品の特長
- 真空エジェクタを使用しているため、専用の真空ポンプが不要
- 工場内のコンプレッサからワンタッチ管継手用チューブを差し込むだけで使用可能
- 市販の六角穴付ボルトおよび座金を使用して、並列使用可能
- メンテナンスが容易
- バルブOFF時微量のエアー逆噴射により、エアー回路内への異物混入を防ぐ
■参考画像
並列使用時
メンテナンス時
加工例
真空チャックを使用した加工例は以下です。
1 | 2 | 3 | 4 | |
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加工材料 | MCナイロン | ステンレスSUS304 | アルミニウムA5052 | ステンレスSUS304 |
加工設備 | マシニングセンタ | マシニングセンタ | マシニングセンタ | 平面研磨機 |
加工内容 | 溝加工 | 正面削り加工 | 肩削り加工 | 平面研磨 |
加工工具 | φ4エンドミル | φ80フェイスミル | φ33ショルダーミル | ― |
回転速度 (min-1) | 2,400 | 1,000 | 1,500 | ― |
送り (mm/min) | 200 | 500 | 400 | ― |
切込量 | 3.5mm | 0.5mm | 2mm (深さ10) | 3μm |