直進運動の場合は、移動体の位置、速度、加速度は直交座標系(X軸-Y軸座標系)を使用するため、表現法も直感的な理解度も得られやすい。一方、回転運動は直行座標系ではなく、極座標系を使用するため慣れていない面があります。
ここでは、直進運動の直交座標系と比較しながら、回転運動の極座標系の表現法を解説します。
(1)直進運動の諸量
直進運動の諸量とその単位は次の表です。
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※ | 注記:一次微分とは、対象の諸量の変化量のこと。速度の変化量が加速度になります。表内右欄の記号上にある点( ' )は一次微分を表します。 |
(2)回転運動の諸量
回転体が一定の速度で回転している状態を、通常の速度の単位(m/s)であらわそうとすると、中心からの距離の違いで速度が変わることになります(【図1】参照)。したがって、中心からの距離に関係なく表現できる単位を用いて回転運動をあらわします。
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