穴、軸のはめあいの種類は、おのおのの寸法許容差によって分類されています。
「はめあい」の種類と記号
穴の場合は穴径が大きくなる正の寸法許容差の側から絶対値の大きな順にアルファベットの大文字でAから始まり、基準寸法と一致するHまでと、H以降の負の寸法許容差で絶対値が大きいほうへZCまで28種類の記号が定められています(【図1】a)参照)。
軸の場合は、穴の場合と反対に、軸径が小さくなる負の寸法許容差の側から絶対値の大きな順にアルフアベットの小文字でaから始まり、穴と同様にhで基準寸法と一致させ、以降は軸径が正の寸法許容差を持つほうへzcまでの記号で分類されています(【図1】b)参照)。
穴のはめあい記号(A、B、C、CD、D、E、EF、F、FG、G、H、J、Js、K、M、N、P、R、S、T、U、V、X、Y、Z、ZA、ZB、ZC)は、A側からZC側に移るほど穴径が小さくなります。
逆に軸のはめあい記号(a、b、c、cd、d、e、ef、f、fg、g、h、j、js、k、m、n、p、r、s、t、u、v、x、y、z、za、zb、zc)は、a側からzc側に移るほど軸径が大きくなります。
「はめあい」の等級
「はめあい」の等級がISOで定められた公差(IT基本公差)定められています。
基準寸法が500mm以下の場合は、公差の小さな(精密な)ものから大きなものの順に、
01級(IT01)、0級(IT0)、1級(IT1)・・・・16級(IT16)までの18等級が
500mm以上の場合は、6級(IT6)から16級(IT16)までの11等級が
それぞれ基本公差として定められています。
IT01〜IT4級はゲージなどの精密部品に、IT5〜IT10級は一般機械のはめあいに、IT11〜16級は「はめあい」のない部品などにおもに適用されます。