回転軸受は回転する軸を精度良く、かつ、低摩擦状態で支える機械要素です。この性能を長時間にわたり安定して得るためには、回転運動による軸受機構部への悪影響(【表1】)を回避させるはめあい設計が重要です。
【表1】軸受機構部のはめあい設計と解決する課題
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回転軸受機構部の設計例
代表的な軸受機構の例として【図1】の内輪回転—外輪静止の回転軸受機構を用います。
軸径に対するはめあい選定
回転軸と軸受内輪が一体となって回転できるように「中間ばめ」または「しまりばめ」を選定します。
【表2】軸のはめあい選定例(ラジアル軸受の場合)
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軸受ホルダーの挿入穴に対するはめあい選定
軸受挿入による外輪・内輪の変形を避け、かつ、組立の容易さ等から「すきまばめ」を選定します。一般的には「すきまばめ」(H7)を用いますが、軽荷重で負荷が小さい場合は、公差のおおきな(H8)を選定したり、温度上昇が大きい場合はクリアランスの大きな(G7)を選定することがあります。
【表3】穴のはめあい選定例(ラジアル軸受の場合)
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