ワールドカップの試合が国と国の威信を賭けた戦いを意味するようになってから、サッカーの試合は負けない試合を目指す守備優先の戦略・戦術の時代になりました。特徴が目立たない状態です。
この膠着状態は、90年代後半頃の欧州のクラブチームによって流れを変えます。
現在でも頻繁にチーム名が出てくるレアル・マドリッドやマンチェスター・ユナイテッドなどです。
すなわち、「スーパースターの卓越した個人技+定型的な戦略・戦術」に変わり攻撃的なサッカーが復活しました。ジタン、フィーゴ、ベッカムなどのスーパースターの登場です。
LCA(ローコストオートメーション)における戦略・戦術の差別化
卓越したLCA技術(個人技)に求められる条件
1. | ゴールを決める(付加価値を実現させる役割) | |
2. | シンプル、スピード、コンパクト | |
3. | 今時点では普及していない技術(ブラックボックス、ノウハウ) |
差別化のための代表的なLCA技術の例
上記の条件を満足するものとして、カムやリンクを複合化した機構があげられます。さらに1.の条件を重視すると非円形(異形)歯車+リンク機構の複合ユニットが有望です。
【写真1】(提供:(株)長岡歯車製作所)は自動田植え機のマテハンユニット部です。この機構は苗を取り扱うために非常に高度な運動制御が必要です(下記)。
1. | デリケートさ(位置制御の正確性) | |
2. | メンテナンスフリー(信頼性) | |
3. | 非線形速度・角速度制御 | |
4. | 小型・シンプル | |
5. | 生産性(スピード) |
自動田植え機自体が日本のオリジナルのため、装置の心臓部に独特のメカニズムが採用されています。複数個の非円形歯車とリンク機構の連結駆動です。マテハン機構と似た回転運動ですが小型でシンプルです。非円形歯車(例:【写真-2】提供:(株)長岡歯車製作所)はNC加工機の普及により調達しやすい時代になってきています。