(1)サッカーの戦略(Strategy)
ポジショニングのかたちから3-5-2型や4-4-2型のような呼び方がありますが、攻守の流れを含めた歴代の代表的戦略を紹介します。
■カテナチオ(かんぬき)
イタリアが70年代に採用した戦略。鉄壁の守備でゼロ点に抑え、絶妙の速攻で点をとり勝つスタイル
■トータルフットボール
80年代にオランダが追究した多能プレー(多能工に匹敵)に基づく全員攻撃全員守備のスタイル。それまでは各ポジションの選手は決められた役割(ポジション機能)をこなす試合展開でしたが、トータルフットボールで、その場の状況に応じて選手が流動的に役割を変えるゲームになりました。今では常識ですが。
(2)戦略の進化
グランドの中盤での攻防が大きなカギとなるため、ディフェンスラインとトップの間隔を出来るだけ狭くするコンパクトな戦略スタイルに進化しています。そのため、以前は使われなかった「ボランチ:ハンドルの意味」の呼び名で、ディフェンシブハーフでかつ攻撃の起点機能もつかさどる役割が重要となってきました。
(3)LCA(ローコストオートメーション)の戦略と進化
中国の兵法のことわざに「敵を知り己を知らば、百戦危うからず」があります。
LCA(ローコストオートメーション)の戦略もこの兵法の考えが重要です。まず「己を知る」、即ち、対象とする製品とその市場、並びに所属チームの特徴などを再認識することが重要です。その上で、LCAの進化では、「他業界の最適メカニズムシステムとのコラボレーション」が効果的だと考えます。
己を知ることと同時に、外の世界のレベル(ワ-ルドカップ)の視点が有効です。欧州の機構ではカム・リンク機構による巧みな運動制御の指向性があります。
【写真】は独国VDMA Robotics+Automation 2000/2001カタログからの資料です。ワインの全自動箱詰め装置のマテハン機構に複数のリンク機構が採用されています。コンパクト・高速・高剛性などの特徴が予測されます。