[2022/03/09公開]
切削加工を行っているユーザーを対象に、製造現場における課題についてのアンケート調査(第2回)を実施した。
調査結果サマリ
- 現場担当者の多くは、材料(被削材)別の加工知識や段取り改善について課題に感じている。
- 経験年数10年以上でも材料(被削材)については、アルミ合金や高硬度鋼など、難削材や普段加工しない材料の加工知識不足が挙げられた。
- 設計担当者は知識を得て最適な機械部品をすばやく選定したい、公差・はめあい設計事例をもっと知りたいという声があった。
現場担当者-経験年数10年以上でも、アルミや高硬度鋼など難削材や普段加工しない材料については知識不足を感じている。
現場担当者(経験年数10年以上)からの回答では、アルミや高硬度など難削材や普段加工しない材料(被削材)毎の加工のポイントについての知識不足が多かった。また段取り改善による業務効率化や事例についても課題を感じている。それぞれの回答は以下(図1~図5)の通り。
図1 除去加工:穴あけ加工に関する課題
図2 ねじ切り工具に関する課題
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図3 製品および部品の検査方法に関する課題
補足
その他の例:校正費用がかかる
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図4 段取り改善に関する課題
図5 除去加工:フライス加工に関する課題
補足
コメント:快削鋼、難削材等加工に対して、工具の種類、回転数、送り速度の実践的なデータが知りたい。/ワーク材質に適した切削チップを選択できていない。/鉄製品しか加工しないため、他の材料について知識もない。/経験値による固定概念や、最新の工具に対する認識不足がある。(切削条件など)
設計担当者―経験年数10年以上でも部品選定の誤りを防ぎたい、そのため自分である程度選定できる知識を習得したい。
設計担当者(経験年数10年以上)からの回答では、部品選定の誤りを防ぎたい、そのため自分である程度選定できる知識を習得したいとの声が多かった。それぞれの回答は以下(図6~図8)の通り。
図6 機械部品の選定に関する課題
図7 機械部品の選定に関する課題の解決策として望ましいもの
補足
追加コメントの例: 設計、加工の品質向上、業務効率化を図るために知識を増やしたい。
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図8 公差設計、はめあい設計に関して現場で課題に感じていることに近いもの
補足
追加コメントの例:設計担当が少なく扱える案件数に限りがあり、ノウハウの蓄積が少ない。 また、ノウハウを集約、整理するリソースもない。/ベアリングを使用する時のはめあい具合の設計に自信がない。/InCADlibraryの設計事例をもっと頻繁に増やしてほしい
■調査概要
調査方法:インターネットアンケート調査
調査期間:2022年 2月 3日(木)〜 2月 24日(木)
回答数: 20社