【図1】が標準的な打ち抜き(ブランク抜き)型の構造です。ダイは製品形状を作る大事な部品です。
 ダイ(ダイプレート)に加工されたダイ穴は、製品形状に作ります。打ち抜き型ではダイ穴を通過して得られた形状が製品となります。

図1

■ワンポイント解説 =分かりにくい用語としての「ダイ(Die)」=

 ダイという言葉はいろいろな使われ方をします。次のような内容です。

  1. まず、プレス金型全体を表すときに使います。例えば、ブランキングダイ(打ち抜き型)と言ったようにです。
  2. ここで説明している内容のように、パンチの受け側となる形状を「ダイ」と呼ぶこともあります。ダイ刃先が摩耗している。などと表現されるときはこの内容です。
  3. 上記の形状を構成するプレートを「ダイ」と呼ぶこともあります。ダイが摩耗したので研磨して、などの表現のときにはこの内容です。ダイを構成するプレートについてはダイプレートと表現すべきでしょう。
  4. その他に、ダイ入れ子という言葉があります。これは、ダイプレートの中に組み込むダイ形状を構成するための部品を意味します。ダイボタンという言葉も同様です。

 ダイの聞き分けができるようになると、プレス加工が大分、分かってきていると理解していいでしょう。

 本題に戻って、ダイの寸法を決めることは、抜きのクリアランスとの関係を考慮する必要があります。第5回で抜きのクリアランスについて説明していますので、参照して下さい。

 抜き加工では打ち抜きの際に、側方力が働きます。ダイの輪郭からプレートの外周までの距離が少ないと、ダイプレートが破損(割れる)します。【図2】はダイ輪角から外周までの距離の目安を示したものです。

図2

 以上は平面的な形状についてですが、断面(ダイプレートの厚さ方向から見た形状)についても考える必要があります。材料がダイの中を通過していくときにダイの側面と長くこすれ合わないのがよいのです。イメージとして、ダイの断面は【図3】のようになります。ダイのsで示しました部分に3~4枚が留まっていて、それ以外は落下するのがよいです。

図3

 このダイの断面の作り方にも、いくつかの種類があります。それは、抜きダイの形状設計で詳細を説明しています。参考にして下さい。