Question

V溝加工用エンドミルの正しい利用方法が知りたい

部品加工でV溝加工用エンドミルをよく利用しますが、刃先のチッピングが頻発して困っています。工具使用上のコツを教えてください。

Answer

V溝加工に際しては、下記の点がポイントとなります。

  1. 利用方法

    (1)通常のスクエアエンドミルを利用する場合
     工具またはワークを傾けることでV溝を切削する方法です。もしV溝底部の形状に高い精度が求められないのであれば、ラジアスやコーナーC付きのエンドミルでの加工も選択肢となります。
    (2)V溝加工用エンドミルを利用する場合

    • 工具先端部のみを利用する場合、周速を考慮して回転数を高めに条件設定してください。
    • 切削量が大きくなる場合は、段階的な切削をお薦めします。

      V溝フライス加工方法

  2. 切削条件

工具径で回転数を決定すると適正な切削速度より遅くなり、工具に無理な力がかかります。
実切削径で回転数を決定することで、そのような状態を回避します。

図1 V溝カッターの実切削径と回転数のポイントと計算方法

実切削径と適正回転数の計算方法
V溝加工実切削径と切込み量
  • 実切削径:𝑑=2𝐴𝑑 tanθ
    (𝑑=実切削径(mm)、𝐴𝑑=切込み量(mm)、θ=片角(ラジアン))
  • 回転数:
    (𝑁=回転数(min-1)、𝑉=切削速度(m/min)、𝑑=実切削径"(mm)")
【計算例】
工具径10mmのV溝カッターで切込み量 2mm、片角 45°の場合、実切削径は 4mm、
切削速度 70m/min とした場合、適正回転数は 5570min-1
※工具径10で設定した場合に対して、2.5倍の回転数が必要です。
ハイス鋼工具でたわんだ時のV溝
ハイス鋼工具V溝加工切り始めで曲がる ハイス鋼工具の場合、回転数が遅いと被削材との接する切り始めで工具がたわんで、溝が真直ぐになりません。
加工状況に応じて回転数を早めてください。