Question

焼きばめホルダ導入の際に注意すべき点を教えてほしい

焼きばめホルダの導入を検討しています。これまでコレット式のホルダを使用してきたため、焼きばめホルダの導入に際してトラブルが発生しないか心配しています。新規導入にあたって注意すべき点について教えてください。

Answer

(1)使用工具

  • 超硬工具をご使用ください。
    ハイス工具は焼きはずしができません。
  • 公差外の工具の使用は、ホルダ破損やスリップ事故の原因となります。
  • シャンク部に切りくずなどが溶着していると把持穴に引っかかり、工具が入らない、抜けない原因となります。

焼きばめ用エンドミル使用例

(2)工具の選択と保持方法

専用工具

焼きばめホルダは外周がスリムで、ワークへの接近性に優れており、全長の長い工具は不要です。必要以上に全長の長い工具ではビビリ発生による加工精度低下が懸念されますので、市販されている焼きばめホルダ専用工具を選定することをお勧めします。

焼きばめ用エンドミル使用例

工具保持長さ

工具保持長さは、コレットチャック方式に比べ、短くても十分な保持剛性が得られます。ホルダへの挿入長さが長すぎると、ホルダ内部の振動によりビビリが発生したり、工具がホルダ内部で損傷するなどのトラブル発生が懸念されます。焼きばめホルダに設定されている最大挿入長を守って加工することが大切です。

最大挿入長

(3)メンテナンス

錆びないようにするにはどうすればよいのか?

鉄に発生する錆は「水分」「空気(酸素)」が存在すれば発生します。防錆することにより「水分」を取り除くか、又は「金属」に「空気(酸素)」が直接触れないようにすると錆の発生は防げます。

【お手入れの方法】

  1. 使用後はエアーで「水分」を飛ばしてください。特に、孔の奥、フラッシュ型の細い孔の中などは十分にエアーを吹き付けてください。洗い油や洗浄機で洗浄した後にエアーを吹くと効果的です。
  2. 焼きばめヒーターで加熱し、刃物を取り外してください。
  3. クリーニング後に防錆油をスプレーするか、又は防錆油の中に浸け置きをしてください。
  4. 焼きばめをする前には、ホルダに付いた防錆油を十分落としてから使用してください。油を落とすには、クリーナースプレーや溶剤が便利です。

トラブル事例 錆びの発生

何故錆びるのか?

  • ホルダに空気中の水分が付着して、金属と水分が反応し、錆が発生します。
  • ホルダを加熱しますので表面の油成分が蒸発し錆が発生しやすい状態になります。

    錆びの発生 スピンドルスルー方式

    錆びの発生 F型【フラッシュ型】

    錆びればどうなるのか?