ワーク搬送コンベア(【写真1】)の移動中のワーク検出方法を事例に、光電式非接着センサの使い方を解説します。
移動中のワーク検出
ワーク検出には、1.接触検出、2.非接触検出、3.密着検出の3方式がありますが、移動中のワーク検出には下記の特徴から、非接触方式を採用します。
a)ワークに害を与えない
b)機械稼動中にワーク検出できる
反面、センサ周辺の機械部品形状との関係などから、検出光の思わぬ挙動により検出異常を起こすことがあり、機械稼働率の低下などに繋がるため注意が必要です。
■光電式非接触式センサの使用上の注意点
・ | センサの出光部/入光部にゴミ、塵、水滴、加工液、切粉などの異物を付着させないこと。センサ設置は異物が付着しにくい方向に取り付ける。 例:センサは上向きに設置しない(ゴミが乗りやすい)。 |
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・ | 隣接するセンサと干渉しない設置位置を選ぶ。 | |
・ | 周辺の構造物からの光の入射(外光入射、センサ光の反射)を遮ること。 | |
・ | 検出ワークは不透明/透明を分類し、表面の光の反射率が安定していること。(特に反射型センサの場合は重要) | |
・ | 移動速度が速い場合は、応答性の速いセンサを選ぶ。 |
【写真1】のワーク搬送コンベアでは、3箇所の光電センサ(ビームセンサ)で、次の制御を行っています。
1. | ワークがコンベア上に移載(【写真】上)された時点でセンサON。 | |
2. | コンベアの中間位置でワークの向きを位置決めステーションで整える。 | |
3. | コンベア端でワークの有無を検出し、コンベア上に規定以上の数量を載せない制御を行う。 |