動きを持つ構造設計の中でのセンサの使い方を解説します。
(1)LCA(ローコストオートメーション)でのセンサ応用例
この事例の簡易自動機は2個の回転モータで、1.位置決め、2.プレスの運動が作られています。
1. | リニアガイドとボールねじで構成された1軸位置決めテーブル | |
2. | カムーリンク機構で回転運動を上下往復運動に変換したプレス機構 |
(2)センサの役割
センサとは検出器のことで、機械の位置や速度などの動作状況や押付け圧力などの物理的な状態、周辺の環境などを情報として検出する機械要素で、その検出した情報で制御を行い自動化ができます。
【図1】の事例では、非接触式光センサ(フォトセンサ)を用いて位置決めテーブルの位置情報とカムシャフトの回転角情報を検知し、その位置信号を受けて次のシーケンスプログラムが動きます。
(3)ステッピングモータと位置決めセンサの構成
【図1】の事例ではアクチュエータにステッピングモータを使用しています。ステッピングモータは、回転角度(回転数や移動距離と同じ)や回転速度を独自に制御できるので、【図1】のセンサの機能は下記項目です。
1. | 運動オーバーランの防止のための位置信号の出力 | |
2. | 位置決め制御のための位置決め開始点(原点)の出力 |
【図1】の位置決めテーブルの駆動制御用センサは3個設置されています。このうちの両端の2個が上記1.オーバーラン防止用で、中にあるセンサが原点出し用センサです。
カムシャフトの回転角の制御は、フォトセンサ用スリットカムとフォトマイクロセンサで検出します。