ここでは溝型光電センサを用いた場合の原点位置設定の高精度化アルゴリズムを紹介します。
高精度な原点位置設定の方法
中央の光電センサをセンサドグが通過する位置を可動体の原点(=回転モータの回転軸の角度原点)としますが、原点設定時のセンサドグの通過速度が速すぎると、可動体の慣性力により停止信号を受けてもわずかにオーバーランして原点位置の設定に誤差が生じます。
原点位置の設定は機械の電源ON時や非常停止処理後にマニュアル操作で行いますが、作業時間を短くするため高速で可動体を動かし原点位置の設定を行う場面があるので注意が必要です。
高精度な原点位置の設定法は、その理由を理解し、その動作をプログラム化して自動化すると手間が省けます。
|
したがって、高精度な原点位置の設定を行うには、低速でセンサドグを通過させる必要がありますが、この作業を短時間で処理させるために次のアルゴリズムで操作します。
高精度な原点位置設定のアルゴリズム(【図】参照)
1. | センサドグをある程度高速で一方向から原点センサを通過させすぐに停止 | |
2. | 1の状態から、低速で逆方向にセンサドグを原点センサOFF状態になるまで移動 | |
3. | このOFF状態の位置を原点とする |
■狙い
1.の操作は、短時間でセンサドグを光電センサ位置に戻す
2.の操作で、センサは低速でセンサドグ位置を検出できるので検出誤差がでない
以上を標準プログラム化させることで人作業のバラツキをなくす