鉄鋼種類
種類 | 記号 | 用途例 | 特性 | JIS | 平 鋼 |
角 鋼 |
六 角 鋼 |
丸 棒 |
鋼 板 |
形 鋼 |
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一般構造用 圧延鋼材 |
SS400 | 一般機械部品 | 加工性・溶接性が良好。 | JIS G 3101 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
ミガキ棒鋼 (冷間引抜) |
SS400-D | 一般機械部品 | 精度・面粗度が良好で、そのまままたは僅かな切削量で使用できる。 | JIS G 3123 |
○ | ○ | ○ | ○ | ||
機械構造用 炭素鋼鋼材 |
S45C | 一般機械部品 | 焼入れ可能。 引張強さ570N/mm2(焼きならし) |
JIS G 4051 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
S50C | 焼入れ可能。 引張強さ610N/mm2(焼きならし) |
|||||||||
機械構造用 合金鋼鋼材 |
SCM415 | 強度要する 一般機械部品 ねじ等 |
SCM435 焼入れ・焼戻しにより 引張強さ930N/mm2以上 硬さHB270以上 |
JIS G 4053 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
SCM420 | ||||||||||
SCM435 | ||||||||||
炭素工具鋼鋼材 | SK95 (SK4) |
軸、ピン等 | ドリルロッド材(丸棒) SK95材を冷間引抜き後 切削仕上げしたもの。 7級(-DG7)=h7 8級(-DG8)=h8 9級(-DG9)=h9 がある。 |
JIS G 4401 |
○ | ○ | ||||
SK85 (SK5) |
○ | ○ | ○ | |||||||
合金工具鋼鋼材 | SKS93 | 焼入れ部品 | 焼入れによる変形がSK材に比べて格段に少ない。 | JIS G 4404 |
○ | ○ | ○ | |||
SKS3 | ||||||||||
硫黄および硫黄 複合快削鋼 鋼材 |
SUM21 | 一般機械部品 (快削用鋼材) |
被削性向上の為炭素鋼に硫黄を添加した快削鋼。 | JIS G 4804 |
○ | ○ | ○ | |||
SUM22L | 硫黄の他に鉛も添加された快削鋼。 | |||||||||
SUM24L | ||||||||||
高炭素クロム 軸受鋼鋼材 |
SUJ2 | 転がり軸受等 | ベアリング鋼。 | JIS G 4805 |
○ | |||||
冷間圧延鋼板 | SPCC | カバー、ケース等 | 常温に近い温度で圧延製造。 寸法精度が高く、肌が美しい。 曲げ・絞り・切断の加工性良好。 溶接性も良好。 |
JIS G 3141 |
○ | |||||
熱間圧延軟鋼板 | SPHC | 一般機械構造用 部品 |
適用厚さ1.2mm以上、14mm以下。 | JIS G 3131 |
○ |
ステンレス鋼種類
分類 | 記号 | 用途例 | 特性 | 磁性 | JIS | 平 鋼 |
角 鋼 |
六 角 鋼 |
丸 棒 |
鋼 板 |
形 鋼 |
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オーステナイト系 | SUS303 | 防錆の必要な機械部品 | 18-8系快削ステンレス鋼。 SUS304より切削性良。 |
無* | JIS G 4303 4304 4305 |
○ | ○ | ○ | |||
SUS304 | 一般耐食鋼・耐熱鋼とし最も汎用性の高い材料。 | 無* | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
SUS316 | 海水や各種媒体に304より優れた耐食性がある。 | 無* | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||
マルテンサイト系 | SUS410 | 防錆の必要な機械部品 (耐食性はオーステナイト系に比べて劣る) |
焼入れ可能。 加工性良好。 |
有 | ○ | ○ | ○ | ||||
SUS440C | 焼入れ可能。 | 有 | ○ | ○ | ○ | ||||||
フェライト系 | SUS430 | 防錆の必要な機械部品 | 耐食性に優れた汎用のステンレス鋼。 | 有 | ○ | ○ | ○ |
*オーステナイト系に加工を行うと磁性を帯びることがあります。
<参考: ステンレス材耐食性>
- 試験方法
- 複合腐食試験としてJIS H 8502
- サイクル試験方法に準拠
- 試験条件
-
①塩水噴霧試験(5%NaCl. 35℃) 2hr ②乾燥(60℃) 4hr ③湿潤(95%RH. 35℃) 2hr 8hrで1サイクル
試験開始前、48hr、168hrで試験片の外観
SS400 | SUS440C | SUS304 | SUS316 | *G−STAR | |
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試験前 | |||||
48hr | |||||
168hr |
*G-STARは大同特殊鋼(株)製マルテンサイ卜系ステンレス鋼(プリハードン鋼)
アルミニウム合金種類
合金番号 | 記号 | 用途例 | 特性 | JIS | 平鋼 | 角鋼 | 丸棒 | 鋼板 | 形鋼 |
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2011 | A2011BE(S) A2011BD(S) A2011W(S) |
ボリューム軸、光学部品、ねじ類など。 | 2017と同等の強度であり、切削加工性が非常によいが、耐食性に劣る。 | JIS H 4000 4040 |
○ | ||||
2017 | A2017P A2017BE(S) A2017BD(S) A2017W(S) |
機械部品、リベット用材、航空機用材、自動車用部材など。 | 常時時効によって高い強度が得られる。切削加工性はよいが、耐食性および溶接性は劣る。 | ○ | ○ | ○ | |||
5052 | A5052P A5052BE(S) A5052BD(S) A5052W(S) |
船舶、車輌、建築用材、飲料缶など。 | 中程度の強度をもった代表的な合金で、耐食性、成形性および溶接性がよい。 | ○ | ○ | ○ | |||
5056 | A5056BE(S) A5056BD(S) A5056W(S) |
光学機器、通信機器部品、ファスナーなど。 | 強度、延性に優れ、耐食性、切削加工性および陽極酸化処理性がよい。 | ○ | |||||
6005C (旧6N01) |
A6005CBE(S) | 構造用材など。 | 6061と6063との中間の強度をもった合金で、押出加工性、焼入れ性に優れる。耐食性もよく、溶接も可能。 | ○ | ○ | ||||
6061 | A6061P A6061BE(S) A6061BD(S) A6061W(S) |
リベット用材、ボルト材、自動車用部品など。 | 熱処理型の耐食性合金。時効によってかなり高い耐力値が得られるが、溶接性が劣る。 | ○ | ○ | ||||
6063 | A6063BE(S) A6063BD(S) |
建築用材、土木用材、家具、家電製品、車輌用材など。 | 代表的な押出合金。6061より強度は低いが、押出性に優れ、耐食性および表面処理性もよい。 | ○ | ○ | ○ | |||
7075 | A7075P A7075PC A7075BE(S) A7075BD(S) |
航空機用部品、リベット用材など。 | アルミニウム合金中高い強度をもつ合金の一つである。 | ○ | ○ |
特殊旧は(S)が付く。
アルミニウム合金の種類を表す記号
P | 板、条、円板 |
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PC | 合わせ板 |
BE | 押出棒(普通級) |
BD | 引抜棒(普通級) |
W | 引抜線(普通級) |
TE | 押出管(普通級) |
TD | 引抜管(普通級) |
---|---|
TW | 溶接管(普通級) |
TWA | アーク溶接管 |
S | 押出形材(普通級) |
FD | 型打鍛造品 |
FH | 自由鍛造品 |
アルミニウム合金の質別記号
記号 | 説明 | ||
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F | 製造のままのもの。押出のままで調質を与えない材料。 | ||
H112 | 展伸においては積極的な加工硬化を加えずに、製造されたままの状態で機械的性質の保証されたもの。 | ||
H | H1n | H1は加工硬化のみを行ったもの。 | nは1~9の数字で示され、加工硬化の程度を示す。 H1の後に続く数字が1なら「1/8硬質」を意味し、H11は「1/8硬質になるよう加工硬化のみを行ったアルミ合金の展伸材」ということで、2は「1/4硬質」、3は「3/8硬質」、4は「1/2硬質」、5は「5/8硬質」、6は「3/4硬質」、7は「7/8硬質」、8は「硬質」、9は「特硬質」となる。 |
H2n | H2は加工硬化させたものに軟化熱処理したもの。 | ||
H3n | H3は加工硬化の後に安定化処理したもの。 | ||
O | 焼きなましにより最も柔らかい状態となったもの。 | ||
T | T1 | 高温加工で冷却後、自然時効させたもの。6063のような高温加工(押出)後の冷却で焼入硬化得られやすい合金に適用される。 | |
T3 | 溶体化処理後に冷間加工し、自然時効させたもの。T4材に比べ強度を強くするためと平坦度や寸法精度を出すために冷間加工の工程が入っている。 | ||
T351 | 溶体化処理後に強さを増加させるため冷間加工を行い、1.5%以上3%以下の永久歪を与える引張加工によって残留応力を除去した後、さらに自然時効させたもの。 | ||
T4 | 溶体化処理後に自然時効が終わった状態のもの。特に需要家において規定の条件でT4処理したものをT42という。 | ||
T5 | 高温加工で冷却後、人工時効処理したもの。6063など高温加工(押出)後の冷却で焼入効果が得られやすい合金や鋳物に適用される。 | ||
T6 | 溶体化処理後に人工時効したもの。熱処理合金の代表的熱処理で冷間加工を行うことなくすぐれた強度が得られる。特に需要家において規定の条件でT6処理したものをT62という。 | ||
T61 | 温水焼入による溶体化処理後、人工時効硬化処理したもの。 | ||
T651 | 溶体化処理後、1.5%以上3%以下の永久歪を与える引張加工によって残留応力を除去した後、さらに自然時効させたもの。 | ||
T7 | 溶体化処理後、安定化処理したもの。応力腐食割れを防ぐためや焼入れによって発生する変形などを防止するために行う。 | ||
T8 | 溶体化処理後、冷間加工をしてから人工時効硬化処理したもの。 | ||
T9 | 溶体化処理後、人工時効硬化処理してから冷間加工したもの。 |