鉄鋼素地上への装飾めっきの代表として歴史のあるのが、クロムめっきといわれている銅・ニッケル・クロムめっきです。近年はより耐食性と美観に優れたニッケル(半光沢めっき+光沢めっき)・クロムも用いられています。これらは、金属素材ばかりでなくプラスチック素材にも施され、装飾めっきの主流をなしています。
外観は、鏡面光沢はかりでなく、梨地、ヘアライン、スピン、ダイヤカット、半光沢梨地、ベロア、パール調などの多彩な外観が得られるので、それぞれの目的に応じて採用されます。
近年はより高い耐食性が求められる自動車関連では、電気化学的に性質の異なるニッケルを二重にめっきしたり、トリニッケルを中間めっきとした三重ニッケルめっきしたり、上層めっきをマイクロクラッククロムめっきをして耐食性を高めています。
また、上層めっきをクロムめっきとせず、ニッケルめっきとしてニッケルの赤みがかった光沢と色調としたり、上層めっきを光沢銅めっきとして赤銅色を活かしたものもあります。