熱中症とは
熱中症とは暑熱環境で発生する障害の総称で、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病などに分けられます。
この中で最も重いのが熱射病で、これは死亡事故につながります。
近年では、スポーツや日常生活でも発症するケースが多く、ニュースなどで取り上げられることが増えております。
しかし、かつては炭鉱や製鉄所、工場などの労働現場で問題となっていたことにより、今も労働現場での熱中症の状況把握や予防は大切な活動と言えます。
WBGT(暑さ指数)とは
熱中症の危険性を計るためにWBGTという指標があります。
人体の熱収支に影響の大きい湿度、輻射熱、気温の3つを取り入れた指標で、乾球温度、温球温度、黒球温度の値を使って計算します。WBGTを正確に把握することで熱中症を予防することが可能となります。一般的に、WBGTは「熱中症指数計」を使用して計測します。
作業別のWBGT熱ストレス指数の基準値※1
作業別にWBGT基準値を超えた場合、熱中症の発生リスクが高まります。そのため熱中症予防措置の徹底が重要です。
例)WBGT基準値33℃(熱に順化している)以上の場合、安静状態でも熱中症の発生リスクが高まります。
- ※1 日本工業規格Z 8504(人間工学―WBGT(湿球黒球温度)指数に基づく作業者の熱ストレスの評価―暑熱環境)附属書A「WBGT熱ストレス指数の基準値表」を基に、同表に示す代謝率レベルを具体的な例に置き換えて作成した。
- ※2 順化していない人とは、作業する前の週に毎日熱にさらされていなかった人をいう。
「厚生労働省 基安発第0729001号「熱中症の予防対策におけるWBGTの活用について」よりミスミにて一部編集」