【図1】は、直列配列のストリップレイアウトです。ストリップレイアウトでは順送り加工の推移を示すものです。「スケルトン図」と呼ぶこともあります。
最初に加工されるものはパイロット穴です。パイロット穴と一緒に加工することが可能であれば、製品穴も加工します。次のステージでパイロットを入れます。送り長さ(送りピッチ)を安定させるためです。
その後に、ブランクを作るための加工をします。ブランクができたことで曲げが可能となります。バリ方向の指定がないときには、バリは曲げの内側とするのが通例ですからしますから、下曲げとしてあります。製品形状が完成したので、ブランクをつなぐブリッジ、キャリアをカットして、製品を完成させて型より取り出します。
以上がストリップレイアウトを作るときの考えの流れです。
この流れの中で、
- 強度的に弱い部分ができないか。
- 材料の位置決めはよいか(幅ガイド、リフターを含む)。
- 製品の取り出しに問題はないか。
- スクラップの処理に問題はないか。
- 金型を作り安くする工夫をしてあるか。
- 金型のメンテナンスをやりやすくする工夫をしてあるか。
等に注意を払い決めていきます。
このストリップレイアウトは材料の圧延方向と曲げの関係を重視し、製品の保持、材料送りの安定を優先させたストリップレイアウトといえます。その反面、多くの材料を使う結果となり、材料歩留まりは悪くなっています。
また、加工された製品の取り出しも少し難しいレイアウトといえます。