Question
高硬度鋼の切削をうまく行うには?
高硬度鋼のエンドミル切削では工具寿命が短くなるため、工具交換を頻繁に行ったり、寸法補正を何回もすることがあります。解決法があったら教えてください。
Answer
高硬度材に適した工具とツーリングの選定
工具選定については刃先強度の強い形状、刃数が多く剛性の高い形状にすることが有効です。
コーテッド超硬合金工具では、高温特性、耐熱性などに優れたコーティングを選定することが重要です。
ミスミTSコートは硬度が高く、対酸化性温度も高いため、工具の耐久性を高めることが期待できます。
また、ツーリングは把握力の高い焼ばめホルダが有効です。これまで焼ばめホルダは振れ精度の良さから仕上げ加工を中心に利用しているケースが多いですが、把握力が強くビビリにくいことから粗加工においても有効であり、チッピングが発生しやすい高硬度鋼加工において安定した加工が可能になります。
送りではなく切り込み量にて調整
もし、工具が正常な摩耗をしているのではなく、チッピングによる急激な摩耗をしている場合には工具選定や切削条件の見直しが必要です。
刃先の強度を上げるためにはネガティブ形状のすくい角が有効です。超硬材料については硬度が高く、粒子の細かい超々微粒子材料が適しています。また、硬度が高いCBN工具も今後増えていくと思われます。
切削条件の見直しをする際は送り速度を大幅に下げるのではなく、まずは切り込み量を下げることをお勧めします。工具の耐久性を保ち、仕上げ面を良くするためには切削速度が低速よりも高速であることが重要であり、切り込み量を下げることにより高速領域においても安定した加工が可能になります。
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