軸本数と無給油ブッシュ個数によっての構造説明と調整法について説明する。
表1.無給油ブッシュと軸の構造
無給油ブッシュと軸の構造 | 内容 | すき間実現のための方法 | |||
---|---|---|---|---|---|
機械加工 | 組立調整 | 構造 | |||
1本軸に1個の 無給油ブッシュ |
機械加工によりすき間を確保可能な精度、寸法で製作すれば、直線と回転動作が、可能な軸と軸受けを製作できる | 要 | 不要 | 不要 | |
1本軸に2個の 無給油ブッシュ |
無給油ブッシュ2個のすき間が、確保できる構造としなければならないので、機械加工で所定の精度を出した1個のハウジングに2個の無給油ブッシュを圧入する方法を推奨する。 また、ハウジングを2個に分離した場合、両部品のすき間確保するために組立調整が、必要となる。 |
要 | 構造による | 構造による | |
2本軸に2個の 無給油ブッシュ |
無給油ブッシュ2個を機械加工で、所定の精度を出した、1個のハウジングに圧入、且つ軸の平行が、出された状態にする。 大型の場合は、軸がそれぞれ独立した二体構造を推奨する。 |
要 | 要 | 要 | |
2本軸に4個の 無給油ブッシュ |
無給油ブッシュ4個を機械加工で、所定の精度を出した1個のハウジングに圧入、且つ軸の平行が、出された状態にする。 大型の場合は、軸がそれぞれ独立した二体構造とし、ハウジング毎に組立調整する方法を推奨する。 |
要 | 要 | 要 |
1本軸に1個の無給油ブッシュの構造
設計者は、加工精度で軸の位置決めを行う「固定ブロック一体構造」方式、または、固定ブロックをベース板と固定ブロックに分離する「固定ブロック分離」方式が、選択できる。両方式の特徴を示すと一体方式は、加工工数が多く、組み立て工数は少ない。また分離方式は、加工工数が少なく、組み立て工数が多い。従って、設計者は、その選択に迷うことになるが、コストを選択基準とする場合、両方方式で、図面を作成して、加工、組み立てを含めたコストの見積りにより、その判断をおこなう。
表2.1個の無給油ブッシュと1本軸の構造
構造 | 設計のポイント | |
---|---|---|
個別 | 共通 | |
軸固定ブロック一体構造 |
|
|
軸固定ブロック分離構造 |
|
1本軸に2個の無給油ブッシュの構造
設計者は、加工精度で軸の位置決めを行う「固定ブロック一体構造」方式、または、固定ブロックをベース板と固定ブロックに分離する「固定ブロック分離」方式が、選択できる。
両方式の特徴を示すと一体方式は、加工工数が多く、組み立て工数は少ない。また分離方式は、加工工数が少なく、組み立て工数が多い。
さらに、ハウジングが2個になる場合、加工工数と組み立て工数は、共に増加する。従って、設計者は、その選択に迷うことになるが、コストを選択基準とする場合、両方方式で、図面を作成して、コストの見積りにより、その判断をおこなう。
表3.2個の無給油ブッシュと1本軸の構造
構造 | 設計のポイント | |
---|---|---|
個別 | 共通 | |
軸固定ブロック一体構造 |
|
|
軸固定ブロック分離構造 |
|
2本軸に2個の無給油ブッシュの構造
設計者は、加工精度で無給油ブッシュの位置決めを行う「ハウジング一体構造 」方式、または、ハウジングを移動板とハウジングに分離する「ハウジング分離」方式」を選択できる。両方式の特徴を示すと、一体構造方式は、加工工数が多く、組み立て工数は少ない。ハウジング分離方式は、加工工数は少なく、組み立て工数は増加する。従って、設計者は、その選択に迷うことになるが、コストを選択基準とする場合、両方方式で、図面を作成して、コストの見積りによりその判断をおこなう。
表4.2個の無給油ブッシュと2本軸の構造
構造 | 設計のポイント | |
---|---|---|
個別 | 共通 | |
ハウジング一体構造 |
|
|
軸固定ブロック分離構造 |
|
2本軸に4個の無給油ブッシュの構造
4個の無給油ブッシュを組み込んだハウジングを2個、もしくは4個に分割するかの選択である。組立工数削減可能な加工精度を考慮し、ハウジング2体分離構造の採用を推薦する。
表5.4個の無給油ブッシュと2本軸の構造
構造 | 設計のポイント | |
---|---|---|
個別 | 共通 | |
ハウジング2体分離構造 |
|
|
ハウジング4体分離構造 |
|