バリや切粉、位置決め基準面上の付着異物などは、位置決め治具の摩耗を促進し誤差の増大を引き起こします。ここでは、バリや異物の悪影響を回避する位置決めピンについて解説します。
バリや異物の対策の方法
バリや切粉、異物などの悪影響による位置決め精度の劣化を防ぐため、次の3つの方法が挙げられます。
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以下では、まず、a)について解説します。
a)バリや異物を除去し易い位置決め基準構造の採用(【図1】参照)
■解説
バリや異物を除去し易い位置決め基準構造は、次の視点で構想してください。
・ | 溜まった異物などの除去作業がし易いように、耐摩耗性を持つ小さな位置決めピンを選ぶ。 |
・ | 位置決め治具は見えにくい構造を避け、見て異常が分かる工夫をする。 |
・ | 位置決め基準を治具上面より高い位置に設けて、切粉などを下に落とし、除去作業を簡単化する。 |