多種多様なワーク外形に対応するために、位置決め基準面も色々な形や寸法のものがあります。ここでは、位置決め基準面の基本型について解説します。
位置決め基準面の基本型
(1)一体型位置決め基準方式(【図1】)
- ワークホルダーそのものに位置決め基準面を機械加工で形成させたもの。
- 機械加工で基準面を形成させる手間と摩耗対策に欠点がある。
- 一体型にするため余分な材料が必要となる。
(2)組立方式基準面方式(【図2】)
- この方式も位置決め基準用ツールを機械加工する手間が必要となる。
- 基準面部品のみを交換することができる利点がある。
- 基準面部品のみ使用するため耐摩耗性の高い材料が利用できる。
(3)位置決め基準ピン方式(【図3】)
- 最もシンプルであらゆる位置決め形態に対応可能な方式。
- 位置決め基準ピンは、多種多様なものが標準化され販売されているため入手が簡単。
- この方式では、位置決めピンの配置に関する法則「3-2-1法則*(【図4】)」が採用される。
- 機械加工用ワークの位置決めなど、力でワークが動く可能性がある場合には、ピン形状(【図5】)とピン本数を検討してワークの移動を防ぐ必要がある。【図6】は、上方向にしか取り出すことができないが、確実な保持が可能なピンレイアウトである。
「3-2-1法則*」 |