ここでは、位置決めピンと位置決めブシュをペアで使用した事例を紹介します。
位置決めピンと位置決めブシュのペアの使い方
位置決めピンと位置決めブシュは、次の狙いのためにペアで使用されます。
- 位置決めブシュ(または位置決めピン)を交換可能とすることで、摩耗による位置決め精度の劣化を抑え、長期間の安定精度を維持させる。
- 位置決め用アクチュエータ(例えば、ピック&プレイス用ツイストシリンダなど)の遊びを位置決め、ピンとブシュのペアで小さくし、位置決め精度を向上させる。
■解説1
フリーフロータイプの自動機にはキャリアを多数使用しますが、軽量でかつそれぞれのキャリア精度を長期間維持させるには、アルミ材の基板に位置決めブシュを挿入し、上記 1. を実現させます。
■解説2
【図1】は、項目—<3>の事例です。ツイストシリンダを用いることで、直進と回転の運動をエアー駆動で得られます。バキュームパッドで小型基板を移載している事例です。ツイストシリンダの軸構造のガタ(遊び)を、位置決めピンとブシュで小さくしています。
長いピンを挿入する場合は、空気抜き用の溝がないとピンとブシュが抜けにくくなります。ブシュ側に逃げ穴か、ピン側に溝を持たせます。
■解説3
【写真1】は、X軸—Y軸の直動ユニットを用いた移載ロボットと、回転機構の2ユニットからなるゲームマシンです。設計変更によるユニット改造を短時間で行えるよう、2つのユニットは独立基板上に組付けて、それぞれ位置決めピンとブシュで本体の架台に設置されています。